夏の冷房や冬の暖房として、今や一年中活躍するエアコン。しかし、定期的なメンテナンスを怠ると、内部にはホコリやカビが蓄積し、不快な臭いやアレルギーの原因になるだけでなく、電気代が高くなる原因にもなり得ます。そこで重要になるのが、プロによるエアコンクリーニングです。
自分でできるフィルター掃除だけでは、内部の奥深くに溜まったカビや汚れを完全に取り除くことは困難です。プロの業者に依頼すれば、専用の機材と洗剤を使って、素人では手の届かない部分まで徹底的に洗浄してくれます。
しかし、いざ業者に依頼しようと思っても、「料金はいくらくらいかかるの?」「どの業者を選べばいいかわからない」「安すぎる業者は大丈夫?」といった疑問や不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、エアコンクリーニングの料金相場を、エアコンのタイプやオプションサービスごとに詳しく解説します。また、大手クリーニング業者の料金比較や、少しでも費用を安く抑えるための具体的な方法、さらには悪質な業者を避けて優良な業者を選ぶためのポイントまで、網羅的にご紹介します。
この記事を最後まで読めば、ご自身の状況に最適なエアコンクリーニングを、納得のいく価格で依頼するための知識が身につくはずです。快適で健康的な室内環境と、効率的なエアコン運用を手に入れるため、ぜひ参考にしてください。
目次
エアコンクリーニングの料金相場一覧
エアコンクリーニングの料金は、主に「エアコンのタイプ」によって大きく変動します。構造が複雑になるほど分解や組立に手間と時間がかかるため、料金も高くなる傾向にあります。ここでは、代表的な3つのタイプ別に料金相場を詳しく見ていきましょう。
エアコンのタイプ | 料金相場(1台あたり) | 特徴 |
---|---|---|
壁掛けタイプ(お掃除機能なし) | 8,000円~12,000円 | 構造がシンプルで最も一般的なタイプ。作業時間も比較的短い。 |
壁掛けタイプ(お掃除機能あり) | 14,000円~20,000円 | フィルター自動清掃ユニットなどがあり、構造が複雑。分解・組立に専門知識と時間が必要。 |
天井埋め込みタイプ | 20,000円~40,000円 | 天井に埋め込まれており、高所作業となる。部品も多く、作業が大掛かりになりやすい。 |
これらの相場はあくまで一般的な目安です。業者の方針、サービス内容、対応エリア、駐車料金の有無などによって最終的な金額は変わるため、必ず複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
壁掛けタイプ(お掃除機能なし)
壁掛けタイプ(お掃除機能なし)のエアコンクリーニング料金相場は、1台あたり8,000円~12,000円程度です。これは最もスタンダードなタイプのエアコンであり、多くの家庭で設置されています。
この価格帯が比較的安価な理由は、その構造のシンプルさにあります。内部の部品点数が少なく、分解や組立が比較的容易であるため、作業時間も1台あたり1時間から1時間半程度と短く済みます。そのため、業者側も効率的に作業を進めることができ、リーズナブルな価格設定が可能となっています。
クリーニングの主な作業内容は、エアコン本体を養生した後、前面カバーやフィルター、風向ルーバーなどを取り外します。そして、内部に露出した熱交換器(アルミフィン)や送風ファンに専用の洗剤を噴霧し、高圧洗浄機でカビやホコリ、ヤニ汚れなどを徹底的に洗い流します。取り外したパーツも別途丁寧に洗浄し、最後に元通りに組み立てて作業完了となります。
このタイプのエアコンは、構造が単純な分、ホコリやカビが内部のファンや熱交換器に直接蓄積しやすいという側面もあります。そのため、定期的なプロによるクリーニングは、快適な空気を保つ上で非常に重要です。特に、「エアコンをつけると咳が出る」「カビ臭い風が出てくる」「吹き出し口を覗くと黒い点々が見える」といった症状がある場合は、早急なクリーニングをおすすめします。
料金に幅があるのは、業者のサービス内容の違いが影響しています。例えば、より環境や人体に配慮したエコ洗剤を使用していたり、万が一の故障に備えた損害賠償保険が手厚かったり、作業後のアフターフォローが充実していたりする業者は、料金が高めに設定される傾向があります。逆に、個人経営などでコストを抑えている業者は、相場より安い価格で提供している場合もあります。価格だけでなく、サービス内容や保証の有無を総合的に判断して業者を選ぶことが、満足のいくクリーニングに繋がります。
壁掛けタイプ(お掃除機能あり)
壁掛けタイプ(お掃除機能あり)のエアコンクリーニング料金相場は、1台あたり14,000円~20,000円程度です。お掃除機能なしのタイプと比較して、5,000円~10,000円ほど高くなるのが一般的です。
「お掃除機能付きなのだから、クリーニングは不要なのでは?」と考える方も少なくありませんが、これは大きな誤解です。エアコンの「お掃除機能」とは、主にフィルターのホコリを自動で清掃し、ダストボックスに溜める機能のことを指します。この機能によってフィルター掃除の手間は省けますが、エアコン内部の熱交換器や送風ファンに付着するカビや雑菌、油汚れまでは除去できません。むしろ、構造が複雑な分、内部に湿気がこもりやすく、カビの温床になりやすいとも言われています。
料金が高くなる最大の理由は、その複雑な内部構造にあります。お掃除機能付きエアコンには、フィルターを動かすモーターやアーム、センサー、配線などが複雑に組み込まれています。これらの「お掃除ユニット」を安全に取り外し、内部の熱交換器やファンを洗浄できる状態にするには、高度な専門知識と技術が不可欠です。分解と組立にかかる作業時間も、お掃除機能なしのタイプに比べて1時間~1時間半ほど長く、合計で2時間~3時間程度を要します。
もし知識のない作業員が無理に分解しようとすると、電子部品やセンサーを破損させてしまい、エアコンが正常に動作しなくなるリスクがあります。そのため、業者側も専門的な研修を受けた熟練スタッフを派遣する必要があり、その分の技術料が価格に上乗せされるのです。
お掃除機能付きエアコンのクリーニングを依頼する際は、業者がその機種に対応しているかを必ず確認しましょう。業者によっては、特定のメーカーや古いモデルには対応していない場合があります。安さだけで選ばず、お掃除機能付きエアコンの分解洗浄実績が豊富な、信頼できる業者に依頼することが何よりも重要です。料金の高さは、複雑な機械を安全かつ確実に洗浄するための「技術料」と「保険料」だと考えましょう。
天井埋め込みタイプ
天井埋め込みタイプのエアコンクリーニング料金相場は、1台あたり20,000円~40,000円程度と、家庭用エアコンの中では最も高額になります。このタイプは「天カセ」とも呼ばれ、オフィスや店舗でよく見られますが、最近ではリビングや広い部屋のある一般家庭でも導入されるケースが増えています。
料金が高額になる理由は複数あります。
第一に、作業の難易度が格段に高いことです。天井に埋め込まれているため、全ての作業は脚立や足場を使った高所作業となります。作業員の安全性確保はもちろん、床や壁、周囲の家具を汚さないための養生も、壁掛けタイプより広範囲かつ入念に行う必要があります。
第二に、構造が複雑で部品点数が多いことです。化粧パネル、フィルター、ドレンパン、ファンなど、分解しなければならない部品が多く、その一つひとつが大型で重量もあります。これらの部品を丁寧に取り外し、洗浄し、元通りに組み立てる作業は、壁掛けタイプとは比較にならないほどの手間と時間を要します。作業時間は、汚れ具合にもよりますが、1台あたり3時間~4時間、場合によってはそれ以上かかることも珍しくありません。
第三に、タイプによって料金が変動する点です。天井埋め込みタイプには、風の吹き出し口が1方向、2方向、4方向、そして円形のラウンドフローといった種類があります。吹き出し口の数が増えるほど内部構造は複雑になり、料金も高くなるのが一般的です。例えば、1方向タイプが25,000円前後、4方向タイプが35,000円前後といった料金設定をしている業者が多く見られます。
このように、天井埋め込みタイプのクリーニングは専門性が非常に高く、対応できる業者も限られます。依頼する際は、必ず天井埋め込みタイプの施工実績が豊富な専門業者を選ぶようにしましょう。多くの業者では、正式な料金を提示するために事前の現地調査を必須としています。手間はかかりますが、正確な見積もりと作業内容の説明を受けることで、安心して依頼できます。
主なオプション料金の相場
エアコンクリーニングの基本料金には、室内機の分解洗浄が含まれていますが、より徹底的な洗浄や、クリーニング後の効果を長持ちさせるための追加サービスが「オプション」として用意されています。ここでは、代表的なオプションの料金相場と、その必要性について解説します。
オプションメニュー | 料金相場(1台あたり) | 内容と効果 |
---|---|---|
室外機クリーニング | 3,000円~6,000円 | 室外機の熱交換器を洗浄し、冷暖房効率の改善や電気代節約、故障予防に繋げる。 |
消臭・抗菌コート | 2,000円~5,000円 | 洗浄後のエアコン内部に薬剤をコーティングし、カビや雑菌の再繁殖を抑制する。 |
ドレンパン洗浄 | 3,000円~5,000円 | 結露水の受け皿であるドレンパンを取り外して洗浄し、水漏れや悪臭の原因を根本から断つ。 |
完全分解洗浄 | 25,000円~50,000円 | モーター以外のほぼ全ての部品を取り外し、徹底的に洗浄する最上位サービス。 |
室外機クリーニング
室外機クリーニングの料金相場は、1台あたり3,000円~6,000円程度です。室内機とセットで依頼すると割引が適用され、2,000円~3,000円程度で提供されることも多くあります。
室外機は屋外に設置されているため、常に雨風や砂埃にさらされています。室外機の役割は、室内の熱を外に逃がしたり(冷房時)、外の熱を取り込んだり(暖房時)することです。その心臓部である熱交換器(アルミフィン)やファンに、土埃、落ち葉、ゴミなどが詰まると、熱交換の効率が著しく低下します。
熱交換の効率が悪いと、エアコンは設定温度に到達するために余計なパワーを必要とし、結果として消費電力が上がり、電気代が高くなってしまいます。また、コンプレッサーに過度な負担がかかり、故障の原因となったり、エアコンの寿命を縮めたりする可能性もあります。
室外機クリーニングでは、主にこの熱交換器(フィン)の部分に詰まった汚れを高圧洗浄機などで洗い流します。これにより、空気の通りがスムーズになり、エアコン本来の性能を取り戻すことができます。
【室外機クリーニングが特に推奨されるケース】
- 道路沿いに設置されている場合:排気ガスや土埃で汚れやすい。
- 庭や植え込みの近くに設置されている場合:落ち葉や虫が詰まりやすい。
- 飲食店の厨房近くなど、油分が多い環境:油汚れがフィンに付着しやすい。
- エアコンの効きが悪くなった、または電気代が急に上がったと感じる場合
ただし、室外機の周りがきれいで、目視でフィンの詰まりが見られない場合は、必ずしも毎回行う必要はありません。2~3年に1回、または室内機のクリーニング2回に1回のペースで検討するのがおすすめです。多くの業者がセット割引を提供しているため、室内機クリーニングのタイミングで一緒に依頼するとコストパフォーマンスが高まります。
消臭・抗菌コート
消臭・抗菌コートの料金相場は、1台あたり2,000円~5,000円程度です。クリーニング作業の最終工程で、洗浄してきれいになった熱交換器や送風ファンなどに、専用のコーティング剤を噴霧するオプションサービスです。
エアコンクリーニングでカビや雑菌を一度リセットしても、エアコン内部は構造上、湿度が高くホコリが溜まりやすいため、時間が経てば再びカビが繁殖してしまいます。消臭・抗菌コートは、このカビや雑菌の再繁殖を抑制し、クリーンな状態をより長くキープすることを目的としています。
使用されるコーティング剤は業者によって様々ですが、多くは安全性が確認された薬剤が用いられます。その効果は、カビの発生を防ぐ「防カビ効果」や、細菌の増殖を抑える「抗菌効果」が主で、これにより不快な臭いの発生も予防します。効果の持続期間は、使用環境にもよりますが、一般的に半年から1年程度とされています。
【消臭・抗菌コートが特に推奨されるケース】
- アレルギー体質の方や、小さなお子様、高齢者がいるご家庭:空気の質に特に配慮したい場合。
- カビの臭いがひどかったエアコン:再発防止を徹底したい場合。
- ペットを飼っているご家庭:動物の毛やフケがカビの栄養源になりやすいため。
- 次のクリーニングまでの期間を少しでも延ばしたい場合
エアコンクリーニングの本来の目的は「汚れを落とす」ことですが、このオプションは「汚れの再付着を防ぐ」という予防的な意味合いが強いサービスです。せっかくプロに綺麗にしてもらったのだから、その効果を最大限に長持ちさせたい、という方にとっては非常に価値のあるオプションと言えるでしょう。依頼する際は、どのような薬剤を使用するのか、人体への影響はないか、効果はどのくらい持続するのかを事前に確認しておくと安心です。
ドレンパン洗浄
ドレンパン洗浄の料金相場は、エアコンのタイプや分解の程度によりますが、オプションとして追加する場合、3,000円~5,000円程度が一般的です。
ドレンパンとは、冷房運転時に熱交換器で発生する結露水を受け止める「受け皿」の役割を果たす部品です。このドレンパンに溜まった水は、ドレンホースを通って屋外に排出されます。しかし、このドレンパンは常に湿った状態にあり、空気中のホコリやカビの胞子が水と混ざり合うことで、ヘドロのようなスライム状の汚れ(バイオフィルム)が発生しやすい場所です。
この汚れを放置すると、以下のような深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。
- 悪臭の発生:ヘドロ状の汚れが腐敗し、カビ臭さや生乾きのような不快な臭いを室内にまき散らす原因となります。
- 水漏れ:汚れがドレンパンやドレンホースの排出口を塞いでしまうと、結露水が排出されず、溢れ出した水がエアコン本体から漏れ出してしまいます。壁や床、家財を濡らす大惨事につながることもあります。
- カビの温床:ドレンパンで繁殖したカビが、送風ファンによって部屋中に飛散し、健康被害を引き起こすリスクがあります。
実は、標準的なエアコンクリーニングでは、ドレンパンを取り外さずに洗浄することが多いのです。壁掛けエアコンの場合、ドレンパンは送風ファンの奥や基盤の下に設置されており、取り外すには専門的な分解作業が必要になるため、多くの業者ではオプション扱いとしています。
【ドレンパン洗浄が特に推奨されるケース】
- エアコンから水漏れしたことがある、または現在している
- 長年(3年以上)エアコンクリーニングをしていない
- エアコンから酸っぱいような、雑巾のような臭いがする
- お掃除機能付きエアコン(構造が複雑で、ドレンパンが汚れやすい傾向があるため)
ドレンパンを取り外して洗浄することで、これらのトラブルの原因を根本から除去できます。クリーニングを依頼する際には、基本料金の作業範囲にドレンパン洗浄が含まれているか、オプションで対応可能かを必ず確認しましょう。特に水漏れや悪臭に悩んでいる場合は、必須のオプションと言えます。
完全分解洗浄
完全分解洗浄の料金相場は、機種にもよりますが、壁掛けタイプで1台あたり25,000円~50,000円程度と、通常のクリーニングに比べてかなり高額になります。これは、エアコンクリーニングにおける最上位のサービスです。
通常の分解洗浄では、前面カバーやフィルター、お掃除ユニット(搭載機の場合)などを取り外し、エアコンが壁にかかった状態で高圧洗浄を行います。これでも大半の汚れは落ちますが、送風ファンの裏側や、ドレンパンと熱交換器の接合部など、どうしても洗浄しきれない箇所が残ってしまう場合があります。
一方、完全分解洗浄では、エアコン本体を壁から取り外し、作業場に持ち帰るか、その場でモーターや電子基板以外のほぼ全ての部品をバラバラに分解します。取り外したドレンパン、送風ファン(シロッコファン)、熱交換器(アルミフィン)などを、一つひとつ漬け置き洗浄や高圧洗浄で徹底的にクリーニングします。これにより、通常の洗浄では届かない細部や裏側の汚れまで、新品に近いレベルで除去することが可能です。
【完全分解洗浄のメリット】
- 圧倒的な洗浄力:カビ、ホコリ、臭いの原因を根こそぎ除去できる。
- 新品同様の性能回復:熱効率や風量が最大限に改善される。
- 安心感:アレルギーの原因となる物質を徹底的に排除できる。
【完全分解洗浄のデメリット】
- 料金が高い:通常のクリーニングの2~3倍の費用がかかる。
- 作業時間が長い:分解・洗浄・組立に半日~1日、持ち帰りの場合は数日かかることもある。
- 対応できる業者が限られる:高度な技術を要するため、どの業者でも提供しているわけではない。
【完全分解洗浄が特に推奨されるケース】
- 購入から10年以上経過し、一度も本格的なクリーニングをしたことがないエアコン
- 重度のアレルギー症状に悩まされている方
- 中古住宅を購入し、前の住人が使っていたエアコンを徹底的にきれいにしたい場合
- 通常のクリーニングをしても、すぐにカビ臭さが戻ってしまうエアコン
完全分解洗浄は、誰にでも必要なサービスではありません。しかし、特定の状況下では、その費用に見合うだけの絶大な効果を発揮します。「徹底的にリセットしたい」という強いニーズがある場合に検討すべき、究極のクリーニング方法と言えるでしょう。
大手エアコンクリーニング業者8社の料金比較
エアコンクリーニングを依頼する際、どの業者を選ぶかは非常に重要です。ここでは、全国的に知名度が高く、実績も豊富な大手業者8社をピックアップし、料金やサービスの特徴を比較します。料金はキャンペーン等で変動する可能性があるため、最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。
業者名 | 壁掛け(標準) | 壁掛け(お掃除機能付き) | 室外機洗浄 | 消臭抗菌コート | 特徴 | 参照元 |
---|---|---|---|---|---|---|
おそうじ本舗 | 12,100円~ | 19,800円~ | 5,500円~ | 3,300円 | 業界最大手。全国展開で実績豊富。完全分解洗浄も提供。 | おそうじ本舗公式サイト |
ダスキン | 14,300円 | 25,300円 | 11,000円(セット価格) | 2,310円 | 高い技術力と信頼性。独自の研修制度。価格はやや高め。 | ダスキン公式サイト |
カジタク | 13,200円 | 21,450円 | 6,600円 | 3,300円 | イオングループ。全国一律料金で安心。満足保証あり。 | カジタク公式サイト |
ミツモア | 業者により変動 | 業者により変動 | 業者による | 業者による | マッチングプラットフォーム。最大5社から見積もり取得可能。 | ミツモア公式サイト |
くらしのマーケット | 業者により変動 | 業者により変動 | 業者による | 業者による | マッチングプラットフォーム。口コミや料金で業者を比較選択。 | くらしのマーケット公式サイト |
ユアマイスター | 業者により変動 | 業者により変動 | 業者による | 業者による | マッチングプラットフォーム。職人特化。こだわりで選べる。 | ユアマイスター公式サイト |
ベアーズ | 12,980円 | 18,480円 | 5,500円 | 3,080円 | 家事代行大手。丁寧な対応に定評。女性スタッフ指定も相談可。 | ベアーズ公式サイト |
おそうじ革命 | 9,980円 | 19,800円 | 5,500円 | 2,750円 | オリジナル洗剤使用。徹底洗浄が強み。比較的リーズナブル。 | おそうじ革命公式サイト |
※上記料金は2024年5月時点の税込価格です。機種やエリアによって変動する場合があります。
① おそうじ本舗
業界最大手の「おそうじ本舗」は、全国47都道府県に店舗を展開しており、その知名度と実績は群を抜いています。年間約197万件の豊富な実績(2022年9月~2023年8月おそうじ本舗調べ)があり、技術研修も徹底されています。
料金は標準タイプが12,100円~、お掃除機能付きが19,800円~と、相場の中間程度です。特筆すべきは「完全分解洗浄」や「防カビチタンコーティング」といった独自の高付加価値オプションが充実している点です。徹底的にきれいにしたいというニーズに応える技術力があります。全国どこでも安定した品質のサービスを受けたい方におすすめです。
参照:おそうじ本舗公式サイト
② ダスキン
清掃サービス業界のパイオニアである「ダスキン」は、そのブランド力と信頼性が最大の強みです。厳しい研修をクリアしたスタッフのみが作業にあたるため、技術力は非常に高い水準にあります。
料金は標準タイプが14,300円、お掃除機能付きが25,300円と、他社に比べてやや高めの設定です。しかし、その分、薬剤の安全性への配慮や、丁寧な作業、充実したアフターフォローなど、価格に見合った高品質なサービスが期待できます。価格よりも安心と信頼を最優先したい方に最適な選択肢です。
参照:ダスキン公式サイト
③ カジタク
イオングループが運営する家事代行サービス「カジタク」は、明瞭な料金体系が魅力です。全国どこでも一律料金(一部地域を除く)で、出張費もかかりません。
料金は標準タイプが13,200円、お掃除機能付きが21,450円です。仕上がりに満足できなかった場合に無料でやり直してくれる「満足保証」が付いているのも大きな安心材料です。WEBで手軽に予約が完結し、料金が分かりやすいため、初めてエアコンクリーニングを依頼する方でも安心して利用できます。
参照:カジタク公式サイト
④ ミツモア
「ミツモア」は、業者に直接依頼するのではなく、希望の条件を入力すると、地域の複数のプロから見積もりが届くマッチングプラットフォームです。
料金は登録している業者によって大きく異なります。最大のメリットは、一度の依頼で最大5社の見積もりを比較検討できる点です。料金だけでなく、サービス内容や口コミ評価も見ながら、自分の希望に最も合った業者を効率的に探すことができます。相見積もりを取って、少しでも安く、かつ信頼できる業者を見つけたいという方に最適です。
参照:ミツモア公式サイト
⑤ くらしのマーケット
「くらしのマーケット」もミツモアと同様のマッチングプラットフォームですが、登録業者数が非常に多いのが特徴です。
料金やサービス内容は業者ごとに千差万別で、中には相場よりかなり安い価格を提示している業者も見つかります。各業者のページには、利用者の顔写真付き口コミや評価が豊富に掲載されており、第三者のリアルな声を参考に業者を選べるのが最大の強みです。価格、口コミ、サービス内容をじっくり比較して、納得のいく業者を自分で選びたいという方に向いています。
参照:くらしのマーケット公式サイト
⑥ ユアマイスター
「ユアマイスター」は、「職人さん」に特化したマッチングサービスです。エアコンクリーニングだけでなく、様々な修理やリペアのプロが登録しています。
こちらも料金は業者によって異なります。特徴は、技術にこだわりを持つプロフェッショナルが多く登録している点です。料金だけでなく、「店長の想い」や「こだわり」といった情報も掲載されており、技術力や人柄で業者を選びたいというニーズに応えます。万が一の際の「あんしん補償」も充実しています。
参照:ユアマイスター公式サイト
⑦ ベアーズ
家事代行サービスのリーディングカンパニーである「ベアーズ」も、エアコンクリーニングを提供しています。長年の家事代行で培った、きめ細やかで丁寧な対応が評判です。
料金は標準タイプが12,980円、お掃除機能付きが18,480円と、比較的リーズナブルな設定です。スタッフの教育が行き届いており、マナーの良い接客が期待できます。女性スタッフの指定を相談できる場合もあり、一人暮らしの女性など、男性スタッフの訪問に抵抗がある方にもおすすめです。
参照:ベアーズ公式サイト
⑧ おそうじ革命
「おそうじ革命」は、オリジナルのエコ洗剤を使用し、徹底した汚れ除去を強みとするハウスクリーニング専門業者です。
料金は標準タイプが9,980円と、大手の中では非常にリーズナブルな価格設定が魅力です。バイク便を活用することで交通費を削減し、低価格を実現しています。安さだけでなく、汚れに合わせた洗剤の使い分けや、高い技術力にも定評があります。コストパフォーマンスを重視する方に最適な選択肢の一つです。
参照:おそうじ革命公式サイト
エアコンクリーニングの料金を安くする5つの方法
プロによるエアコンクリーニングは決して安い出費ではありません。しかし、いくつかの工夫をすることで、費用を賢く抑えることが可能です。ここでは、誰でも実践できる5つの節約術をご紹介します。
① 繁忙期(6月〜8月)を避ける
エアコンクリーニングの料金を安くする上で、最も効果的な方法の一つが繁忙期を避けて依頼することです。
エアコンクリーニングの需要が最も高まるのは、冷房を本格的に使い始める6月から8月にかけての夏の時期です。多くの人が「エアコンをつけたらカビ臭い!」と感じて一斉に依頼するため、業者のスケジュールは予約で埋め尽くされます。
需要が供給を上回るこの時期は、業者は価格を下げなくても仕事が次々と入ってくるため、割引キャンペーンなどはほとんど行われません。むしろ、通常料金で対応してくれるだけでもありがたい状況になることもあります。予約も数週間先まで取れないことが珍しくありません。
逆に、狙い目なのが閑散期である春(4月~5月)と秋(9月~10月)です。
- 春(4月~5月):冬の暖房シーズンが終わり、夏の冷房を使い始める前の時期。業者の予約に空きが多く、早期割引キャンペーンを実施していることが多い。
- 秋(9月~10月):夏の冷房シーズンが終わり、冬の暖房を使い始める前の時期。こちらも予約が取りやすく、秋のクリーニングキャンペーンが行われることが多い。
この時期に依頼するメリットは、料金が安くなるだけでなく、希望の日時で予約が取りやすいこと、そして作業も余裕をもって丁寧に行ってもらえる可能性が高いことなどが挙げられます。エアコンを使わない時期にメンテナンスを済ませておくことで、いざ使いたい時に快適な状態でスタートできます。少し時期をずらすだけで数千円単位の節約に繋がるため、計画的に依頼することをおすすめします。
② 複数台まとめて依頼する
多くのエアコンクリーニング業者では、「複数台割引」や「2台目以降割引」といったプランを用意しています。これは、同じ家で2台以上のエアコンを同時にクリーニングする場合に、合計金額から割引が適用されるサービスです。
割引額は業者によって異なりますが、一般的には2台目以降、1台あたり2,000円~5,000円程度の割引が期待できます。例えば、標準タイプのエアコン1台が12,000円、2台セットで22,000円といった料金設定です。この場合、1台あたり11,000円となり、1,000円お得になります。割引率が高い業者を選べば、さらに大きな節約が可能です。
業者が複数台割引を提供する理由は、効率化によるコスト削減にあります。
- 移動コストの削減:1度訪問するだけで複数台の作業ができるため、移動時間やガソリン代が1回分で済みます。
- 準備・片付けの手間の削減:養生や機材の搬入・搬出といった準備や片付けも1度で済むため、時間効率が上がります。
これらの削減できたコストを、割引という形で顧客に還元しているのです。
もしご家庭にエアコンが複数台ある場合は、1台ずつ別々の時期に頼むのではなく、まとめて同じ日にクリーニングを依頼するのが断然お得です。リビングと寝室、子供部屋など、対象となるエアコンがないか確認してみましょう。
また、ご自宅に1台しかエアコンがない場合でも、近隣に住むご両親や兄弟、親しい友人とスケジュールを合わせて同じ日に同じ業者に依頼することで、割引を適用してくれるケースもあります。交渉次第ではありますが、試してみる価値はあるでしょう。
③ 割引キャンペーンを利用する
各クリーニング業者は、顧客を獲得するために年間を通じて様々な割引キャンペーンを実施しています。これらのキャンペーンをうまく活用することで、通常料金よりもかなり安くサービスを利用できます。
代表的なキャンペーンには、以下のようなものがあります。
- 季節限定キャンペーン:前述の通り、閑散期である春や秋に実施されることが多い「春のクリーニングキャンペーン」や「早割キャンペーン」など。
- WEB申込割引:電話ではなく、公式サイトの予約フォームから申し込むだけで適用される割引。業者側の受付業務の効率化に繋がるため、導入している企業が多い。
- 新規顧客限定割引:初めてその業者を利用する顧客を対象とした割引。リピーター向けとは別に設定されている場合がある。
- セット割引:エアコンクリーニングと同時に、浴室や換気扇など、他の箇所のハウスクリーニングを依頼すると合計金額が割引になる。大掃除のタイミングなどで活用するとお得。
- リピーター割引:一度利用した顧客が、再度同じ業者に依頼する際に適用される割引。
これらのキャンペーン情報は、各業者の公式サイトやチラシ、公式SNSアカウントなどで告知されます。依頼を検討している業者が決まったら、まずは公式サイトのキャンペーンページをくまなくチェックしましょう。メルマガに登録しておくと、お得な情報を見逃さずにキャッチできます。
また、複数のキャンペーンが併用できるかどうかも重要なポイントです。「WEB割と複数台割は併用可能」など、条件をよく確認し、最もお得になる組み合わせで申し込むのが賢い方法です。
④ 複数の業者の見積もりを比較する
同じタイプのエアコンクリーニングを依頼する場合でも、業者によって料金は数千円、場合によっては1万円以上異なることも珍しくありません。そこで重要になるのが、複数の業者から見積もりを取り、比較検討する「相見積もり」です。
1社だけの見積もりで即決してしまうと、その料金が相場に対して高いのか安いのか判断できず、知らず知らずのうちに損をしてしまう可能性があります。最低でも2~3社からは見積もりを取ることを強くおすすめします。
見積もりを依頼する際は、以下の点を明確に伝え、同じ条件で比較することが重要です。
- エアコンのメーカー、型番、製造年
- お掃除機能の有無
- 設置場所(リビング、寝室など)
- 希望するオプション(室外機、抗菌コートなど)
- 駐車場の有無
見積もりを比較する際は、総額の安さだけで判断してはいけません。
- 料金の内訳:基本料金、オプション料金、出張費、駐車料金などが明確に記載されているか。
- 作業範囲:基本料金にはどこまでの作業が含まれているか(ドレンパン洗浄は含まれるかなど)。
- 損害賠償保険:万が一の際の補償はあるか。
- 支払い方法:現金のみか、クレジットカードや電子マネーは使えるか。
最近では、「ミツモア」や「くらしのマーケット」のようなマッチングプラットフォームを利用すると、一度の入力で複数の業者から簡単に見積もりを取得できます。各業者の口コミや評価も同時に比較できるため、非常に効率的です。手間を惜しまずに相見積もりを行うことが、コストパフォーマンスに優れた満足度の高い業者選びの鍵となります。
⑤ 不要なオプションはつけない
エアコンクリーニングの料金は、基本料金にオプション料金を加算していくことで決まります。総額を安く抑えるためには、自分にとって本当に必要なオプションだけを見極めて選択することが大切です。
業者の担当者から「こちらの抗菌コートもいかがですか?」「室外機もセットでお得ですよ」と勧められると、つい「じゃあ、それもお願いします」と答えてしまいがちです。もちろん、それらのオプションにはそれぞれメリットがありますが、ご自身のエアコンの状態や使用環境によっては、必ずしも必要でない場合もあります。
例えば、
- 室外機クリーニング:室外機がベランダの屋根の下など、あまり汚れない場所に設置されており、目視でフィンに詰まりがなければ、毎回行う必要はないかもしれません。
- 消臭・抗菌コート:アレルギー体質の方がいない、カビの発生がそれほどひどくない、という状況であれば、次回のクリーニングで様子を見るという選択もできます。
もちろん、悪臭や水漏れの原因となりやすい「ドレンパン洗浄」など、状況によっては必須と言えるオプションもあります。大切なのは、各オプションの効果と必要性を正しく理解し、言われるがままに追加するのではなく、自分の状況と照らし合わせて冷静に判断することです。
見積もりの際に、「このオプションは、うちの状況で本当に必要ですか?」と率直に質問してみるのも良いでしょう。信頼できる業者であれば、なぜそのオプションが必要なのか、あるいは不要なのかを丁寧に説明してくれるはずです。不要なオプションを削るだけで、数千円の節約につながります。
料金が安すぎる業者に注意すべき理由
複数の業者を比較していると、相場から著しくかけ離れた安い料金を提示している業者を見かけることがあります。「同じ作業なら安い方が良い」と飛びつきたくなる気持ちも分かりますが、そこには思わぬ落とし穴が潜んでいる可能性があります。安さには必ず理由があります。ここでは、料金が安すぎる業者に注意すべき3つの理由を解説します。
追加料金を請求される可能性がある
格安業者の手口として最も多いのが、広告やウェブサイトで提示している破格の料金はあくまで「客寄せ」であり、作業当日に様々な理由をつけて追加料金を請求するケースです。
例えば、「エアコンクリーニング 3,980円~」といった魅力的な広告を見て依頼したとします。しかし、作業員が現場に来てから、
- 「この汚れは標準の範囲を超えているので、特殊洗浄代としてプラス5,000円です」
- 「お客様のエアコンは古い機種なので、分解に手間がかかるため追加で3,000円です」
- 「高圧洗浄するには、この薬剤を使わないといけないので別途2,000円です」
などと、次々に追加料金を要求されることがあります。
断りきれずに承諾してしまうと、最終的には相場と同等か、それ以上の金額を支払う羽目になったという話は後を絶ちません。これは、最初に提示する料金を極端に安く設定することで、まずは契約を取り付け、現場で追加料金を発生させて利益を確保するというビジネスモデルです。
このようなトラブルを避けるためには、契約前に必ず「総額の見積もり」を書面やメールで受け取ることが重要です。その際、「これ以上追加料金が発生する可能性はありますか?」「あるとすれば、どのような場合ですか?」と明確に確認しておきましょう。料金体系が不透明で、質問に対して曖昧な回答しかしない業者は避けるのが賢明です。
専門知識や技術力が低い場合がある
エアコンクリーニングは、ただ洗剤をかけて水を流せば良いという単純な作業ではありません。特に、お掃除機能付きエアコンや天井埋め込みタイプは内部構造が非常に複雑で、安全に分解・組立を行うには高度な専門知識と豊富な経験が求められます。
料金が安すぎる業者は、コストを削減するために十分な研修を受けていないアルバニアイトや、経験の浅い作業員を派遣している可能性があります。技術力が低い作業員にあたると、以下のようなリスクが生じます。
- 洗浄が不十分:見える部分だけを簡単に洗浄し、カビや汚れが最も溜まりやすい送風ファンの裏側や熱交換器の奥が手付かずのまま残ってしまう。結果として、クリーニング後もすぐに臭いが再発する。
- 部品の破損:無理な分解によって、プラスチックのツメを折られたり、配線を断線させられたりする。
- 故障:洗浄してはいけない電子基板やモーター部分に水がかかり、エアコンが動かなくなる。
特に、お掃除機能付きエアコンのクリーニングで故障トラブルが多発しています。安さに釣られて依頼した結果、高額な修理費用がかかったり、最悪の場合はエアコンを買い替えることになったりしては本末転倒です。業者のウェブサイトで、これまでの実績や作業員の研修制度について言及があるか、また、口コミサイトで技術力に関する評価を確認することが重要です。
故障時の損害賠償保険に未加入のことがある
プロのエアコンクリーニング業者であれば、作業中の万が一の事故に備えて「損害賠償責任保険」に加入しているのが一般的です。この保険は、作業員が誤ってエアコンを故障させてしまったり、作業中に家具や壁を傷つけてしまったりした場合に、その修理費用などを補償するためのものです。
しかし、コスト削減を徹底している格安業者の中には、この損害賠償責任保険に加入していないケースがあります。もし保険未加入の業者に依頼してエアコンを壊された場合、修理費用を業者に請求しても「うちでは補償できない」と開き直られたり、支払いに応じてもらえなかったりする可能性があります。そうなると、泣き寝入りして高額な修理費用を自己負担するしかありません。
優良な業者は、自社の信頼性を示すために、ウェブサイトなどで「損害賠償保険加入済み」と明記していることがほとんどです。見積もり時や契約前に、「損害賠償保険には加入していますか?」と必ず確認しましょう。口頭での回答だけでなく、可能であれば保険証券のコピーを見せてもらうとより安心です。保険への加入を渋ったり、曖昧な回答をしたりする業者は、リスク管理意識が低い証拠であり、避けるべきです。
失敗しないエアコンクリーニング業者の選び方
料金の安さだけでなく、サービスの質や信頼性も考慮して業者を選ぶことが、エアコンクリーニングで失敗しないための鍵です。ここでは、優良な業者を見極めるための4つの重要なチェックポイントを解説します。
料金体系が明確か
信頼できる業者は、料金体系が明瞭で分かりやすいという共通点があります。後から「話が違う」というトラブルを避けるためにも、以下の点がウェブサイトや見積書にきちんと明記されているかを確認しましょう。
- 基本料金に含まれる作業範囲:エアコンのどの部分を、どのように洗浄するのかが具体的に記載されているか。例えば、ドレンパンの洗浄は基本料金に含まれるのか、それともオプションなのかは重要な確認項目です。
- オプション料金:室外機洗浄や抗菌コートなど、各オプションの料金が一覧で分かりやすく表示されているか。
- 追加料金の有無と条件:出張費、駐車料金(駐車場がない場合)、深夜・早朝料金など、基本料金以外に発生する可能性のある費用が明記されているか。また、「汚れがひどい場合は追加料金」といった曖昧な表現だけでなく、どのような場合にいくら追加になるのかが具体的に示されている業者は信頼できます。
見積もりを依頼した際は、提示された金額が「総額表示」であるかを確認し、「この金額から追加で請求されることはありませんね?」と念押しすることが大切です。質問に対して丁寧に、かつ明確に回答してくれる業者は、誠実な対応が期待できるでしょう。
口コミや実績が豊富か
その業者が提供するサービスの質を客観的に判断するために、過去の実績と第三者による口コミは非常に重要な情報源となります。
- 公式サイトの実績:多くの業者は公式サイトに「年間施工〇〇件」といった実績を掲載しています。数字が大きいほど、多くの顧客から選ばれている証拠であり、豊富な経験とノウハウが蓄積されていると推測できます。作業事例として、写真付きでビフォーアフターを掲載しているかもチェックしましょう。
- 第三者の口コミ:公式サイトの「お客様の声」は良い内容ばかりが選ばれている可能性があるため、より信頼性が高いのは「くらしのマーケット」や「ミツモア」といったマッチングプラットフォーム、Googleマップのレビュー、X(旧Twitter)などのSNS上の生の声です。
口コミをチェックする際は、良い評価だけでなく、悪い評価の内容にも目を通すことがポイントです。「スタッフの態度が悪かった」「時間通りに来なかった」「汚れが残っていた」といった具体的なネガティブな情報があれば、その業者は避けた方が無難かもしれません。逆に、星の数だけでなく、具体的な作業内容やスタッフの対応について詳しく書かれたポジティブな口コミが多い業者は、満足度の高いサービスを提供している可能性が高いと言えます。
損害賠償保険に加入しているか
前述の通り、万が一のトラブルに備えて損害賠償責任保険に加入しているかどうかは、プロの業者として最低限の条件と言っても過言ではありません。
エアコンは精密機械であり、どれだけ熟練した作業員でも、予期せぬトラブルで故障させてしまうリスクはゼロではありません。また、高圧洗浄機の水が飛び散って壁紙を汚してしまったり、脚立で床を傷つけてしまったりする可能性も考えられます。
このような場合に、保険に加入している業者であれば、修理費用や原状回復費用が保険でカバーされるため、顧客は金銭的な負担を強いられることなく、安心して任せることができます。
業者の公式サイトで「損害賠償保険加入済み」という表記を探し、もし記載がなければ、問い合わせの際に必ず加入の有無と、補償の範囲(対物・対人、補償上限額など)を確認しましょう。この質問に対して誠実に回答できない業者は、リスク管理ができていない信頼性に欠ける業者であると判断できます。
対応が丁寧でスピーディーか
実際にクリーニング作業を行うのは「人」です。そのため、問い合わせや見積もり依頼の段階でのスタッフの対応は、その会社の教育体制や顧客に対する姿勢を判断する上で、非常に重要な指標となります。
以下の点をチェックしてみましょう。
- 電話対応:言葉遣いは丁寧か、こちらの質問に対して的確に答えられるか、専門用語を分かりやすく説明してくれるか。
- メールやフォームでの対応:問い合わせに対する返信はスピーディーか(目安として24時間以内)、文章は分かりやすく丁寧か。
- 見積もり時の対応:こちらの状況(エアコンの機種や汚れ具合)をしっかりヒアリングしてくれるか、不明な点はないか確認してくれるか。
横柄な態度だったり、質問に対して面倒くさそうに答えたり、返信が極端に遅かったりする業者は、当日の作業員の態度や作業の質にも不安が残ります。逆に、最初から最後まで顧客に寄り添った丁寧な対応をしてくれる業者であれば、作業当日も安心して自宅に迎え入れることができ、気持ちよくサービスを受けられる可能性が高いでしょう。
プロにエアコンクリーニングを依頼するメリット
フィルターの掃除程度なら自分でもできますが、プロに料金を支払ってまでクリーニングを依頼する価値はどこにあるのでしょうか。ここでは、専門業者に依頼することで得られる3つの大きなメリットを解説します。
自分では掃除できない内部まで分解洗浄できる
自分でできるエアコン掃除は、フィルターや前面カバー、吹き出し口の拭き掃除といった、表面的な部分に限られます。しかし、エアコンの悪臭や健康被害の主な原因となるカビやホコリは、内部の奥深くにある熱交換器(アルミフィン)や送風ファン(シロッコファン)に密集しています。
これらの部品は、専門的な知識と工具がなければ安全に取り外すことはできません。プロの業者は、エアコンの構造を熟知しており、機種に応じて適切に部品を分解します。そして、市販のスプレーでは届かない、また威力が全く異なる業務用の高圧洗浄機を使用して、蓄積した汚れを根こそぎ洗い流します。
送風ファンを例に挙げると、無数の細かい羽根一枚一枚にこびりついたカビやホコリを、高圧の水流で徹底的に除去します。洗浄後に出てくる真っ黒な汚水を見れば、内部がどれだけ汚れていたかを実感できるはずです。
このように、素人では絶対に不可能なレベルの分解と洗浄を行えることこそ、プロに依頼する最大のメリットです。
カビやアレルゲンを徹底的に除去できる
エアコン内部は、冷房運転によって発生する結露で常に湿っており、室内のホコリを栄養源として、カビや雑菌が繁殖するのに最適な環境です。
これらのカビ(アスペルギルスなど)や、カビをエサにするダニの死骸・フンは、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、そして夏型過敏性肺炎といった健康被害を引き起こすアレルゲンとなります。
エアコンのスイッチを入れるたびに、これらのアレルゲンが風に乗って部屋中にまき散らされ、知らず知らずのうちに吸い込んでしまうのです。特に、免疫力が低い小さなお子様や高齢者、アレルギー体質の方がいるご家庭では、深刻な健康問題に発展するリスクも少なくありません。
プロによるエアコンクリーニングでは、カビや雑菌に効果的な専用のアルカリ性洗剤などを使用し、高圧洗浄でアレルゲンを物理的に洗い流します。これにより、エアコンから吹き出される空気がクリーンになり、咳やくしゃみ、鼻水といったアレルギー症状の改善が期待できます。家族の健康を守るための投資として、非常に大きな価値があると言えるでしょう。
冷暖房効率が改善し電気代の節約につながる
エアコンの心臓部である熱交換器(アルミフィン)は、空気中の熱を交換する重要な役割を担っています。この部分にホコリやカビがびっしりと詰まっていると、空気の通り道が塞がれ、熱交換の効率が著しく低下します。
熱交換効率が悪いと、エアコンは部屋を設定温度にするためにより多くのエネルギーを必要とし、コンプレッサーが長時間フルパワーで稼働し続けることになります。これは、無駄な電力を大量に消費している状態であり、電気代が高くなる直接的な原因です。
プロによるクリーニングで熱交換器やフィルター、ファンがきれいになると、空気の流れがスムーズになり、熱交換効率が本来の状態に回復します。その結果、エアコンは最小限の力で効率よく部屋を冷やしたり暖めたりできるようになり、消費電力が抑えられ、電気代の節約につながります。
環境省のデータによると、フィルターを月に1~2回清掃するだけで、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力削減効果があるとされています。プロによる内部洗浄ではこれ以上の効果が期待でき、クリーニングにかかった費用も、長期的に見れば電気代の節約分で一部を回収できる可能性があります。快適な環境を手に入れつつ、家計にも優しいという経済的なメリットは非常に大きな魅力です。
参照:環境省 COOL CHOICE ウェブサイト
エアコンクリーニング依頼から作業完了までの流れ
初めてエアコンクリーニングを依頼する方でも安心して進められるよう、業者探しから支払いまでの一般的な流れを4つのステップで解説します。
業者探し・見積もり依頼
まずは、クリーニングを依頼する業者を探します。本記事で紹介したような大手専門業者やマッチングプラットフォームのウェブサイトを参考に、自分の住んでいるエリアに対応している業者をいくつかリストアップしましょう。
業者をいくつか絞り込んだら、次は見積もりを依頼します。電話またはウェブサイトの専用フォームから、以下の情報をできるだけ正確に伝えてください。
- エアコンの台数とタイプ:壁掛け標準、お掃除機能付き、天井埋め込みなど
- メーカー名と型番、製造年:エアコン本体の下部や側面に貼られているシールに記載されています。
- 希望するオプションサービス:室外機洗浄、抗菌コートなど
- 駐車場の有無:業者によっては、近隣のコインパーキング代が実費請求される場合があります。
2~3社から見積もりを取り、料金総額やサービス内容、口コミなどを比較検討して、依頼する業者を1社に決定します。
予約日時の確定
依頼する業者が決まったら、電話やメールで正式に申し込みの連絡をします。その際に、作業に来てもらう希望の日時を伝えます。
第1希望から第3希望くらいまで、複数の候補日を伝えておくとスムーズに調整できます。前述の通り、夏場の繁忙期(6月~8月)は予約が殺到するため、1ヶ月以上先まで埋まっていることもあります。希望日がある場合は、なるべく早めに予約を入れましょう。
日時が確定したら、業者から予約確認の連絡が来ます。当日の作業内容や支払い方法、事前の準備物などについて改めて確認しておくと安心です。
当日のクリーニング作業
予約当日、作業スタッフが訪問します。作業は一般的に以下の流れで進みます。
- 挨拶と作業内容の確認:担当者が名乗り、当日の作業内容や料金について最終確認を行います。
- 動作確認:クリーニング前にエアコンが正常に動作するかを、依頼者立ち会いのもとで確認します。
- 養生:エアコン周辺の床や壁、家具などが汚れないよう、専用のビニールシートで丁寧に保護します。
- 分解:前面カバー、フィルター、ルーバー、お掃除ユニット(搭載機の場合)などを取り外します。
- 高圧洗浄:エアコン本体に専用のカバーをかけ、内部の熱交換器や送風ファンに洗剤を塗布した後、高圧洗浄機で一気に洗い流します。
- 部品洗浄:取り外したパーツを、浴室やベランダなどで洗浄します。
- 組立と拭き上げ:洗浄したパーツを元通りに組み立て、エアコン全体をきれいに拭き上げます。
作業時間は、壁掛け標準タイプで1時間~1時間半、お掃除機能付きで2時間~3時間が目安です。
作業完了の確認と支払い
すべての作業が終わったら、最後にもう一度、依頼者立ち会いのもとで動作確認を行います。
- 異音や異常はないか
- 冷房・暖房は正常に機能するか
- 風量は改善されたか
などを一緒に確認します。この時、洗浄作業で出た真っ黒な汚水を見せてくれる業者がほとんどです。どれだけ汚れていたかを目で見て確認できます。
すべての確認が終わり、仕上がりに問題がなければ、料金を支払います。支払い方法は業者によって異なり、現金、クレジットカード、銀行振込、電子マネーなどに対応しています。事前に確認しておいた方法で支払い、領収書を受け取って全工程が完了となります。
エアコンクリーニングに関するよくある質問
最後に、エアコンクリーニングに関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。
クリーニングの適切な頻度は?
A. 一般的には1〜2年に1回のクリーニングが推奨されています。ただし、これはあくまで目安であり、最適な頻度はエアコンの使用状況や設置環境によって大きく異なります。
以下の様な場合は、1年に1回、あるいはそれ以上の頻度でのクリーニングを検討することをおすすめします。
- 夏と冬、ほぼ毎日エアコンを使用する
- リビングやキッチンなど、人の出入りや調理による油汚れが多い場所に設置されている
- ペットを飼っている(毛やフケがホコリの原因になる)
- ご家庭に喫煙者がいる(ヤニ汚れが付着しやすい)
- アレルギー体質の方や小さなお子様がいる
逆に、寝室に設置してあり夏場の就寝時にしか使わない、といった場合は2〜3年に1回でも問題ないこともあります。
頻度に関わらず、「吹き出し口からカビ臭い風がする」「エアコンの効きが悪い」「吹き出し口を覗くと黒い点々が見える」といったサインが現れたら、それがクリーニングのタイミングです。
作業時間の目安は?
A. 作業時間は、エアコンのタイプと汚れ具合によって変わります。一般的な目安は以下の通りです。
- 壁掛けタイプ(お掃除機能なし):約1時間~1時間半
- 壁掛けタイプ(お掃除機能あり):約2時間~3時間
- 天井埋め込みタイプ:約3時間~4時間
これはおおよその時間であり、汚れがひどい場合や、オプション(室外機洗浄など)を追加した場合は、さらに30分~1時間程度長くなることがあります。当日は、作業時間にある程度の余裕を持たせてスケジュールを組んでおくと安心です。
事前に準備しておくことはある?
A. 当日の作業をスムーズに進めるために、いくつか準備しておくと良いことがあります。
- エアコン下のスペース確保:エアコンの真下に脚立を置いて作業するため、最低でも畳2畳分程度のスペースを空けておく必要があります。家具やテレビ、ソファなど、移動できるものは事前に動かしておきましょう。
- 貴重品の移動:万が一のトラブルを避けるため、エアコン周辺にあるパソコンや壊れやすい置物、貴重品などは別の部屋に移動させておきましょう。
- リモコンの準備:動作確認で使用するため、エアコンのリモコンをすぐに取り出せる場所に用意しておいてください。
- 駐車スペースの確認:車で訪問する業者がほとんどです。自宅に駐車スペースがない場合は、その旨を事前に業者に伝え、近隣のコインパーキングの場所などを確認しておくと親切です。コインパーキング代が依頼者負担になる場合もあるので、料金も確認しておきましょう。
古いエアコンでも対応してもらえる?
A. 製造から10年以上経過した古いエアコンは、クリーニングを断られる可能性があります。
その主な理由は以下の2点です。
- 部品の経年劣化による破損リスク:長年使用したエアコンは、プラスチック部品が硬化してもろくなっていることが多く、分解・組立の際にツメが割れたり、部品が破損したりするリスクが非常に高くなります。
- 補修部品の供給終了:家電メーカーが補修用性能部品を保有する期間は、製品の製造終了後、約10年と定められています。万が一、作業中に部品を破損させてしまっても、交換部品が手に入らないため修理ができません。
このようなリスクを避けるため、多くの業者が「製造後10年以内」を対応の目安としています。ただし、業者の方針や機種によっては10年以上経過していても対応可能な場合もあります。古いエアコンのクリーニングを希望する場合は、必ず事前にメーカー名、型番、製造年を業者に伝え、対応可能かどうかを確認してください。その際、万が一故障した場合の補償についても確認しておくことが重要です。