【2024年最新】大阪のリノベーション会社おすすめ10選 費用も比較

大阪のリノベーション会社、費用で比較するおすすめ10選

「自分たちらしい暮らしを実現したい」「古くなった住まいを、新築同様に生まれ変わらせたい」そんな想いを叶える手段として、リノベーションが注目を集めています。特に、多様なライフスタイルが共存する大阪では、中古物件を購入して理想の住まいへと作り変える選択をする人が増えています。

しかし、いざリノベーションを考え始めると、「リフォームと何が違うの?」「費用はどれくらいかかる?」「どうやって会社を選べばいいの?」といった多くの疑問が浮かんでくるのではないでしょうか。リノベーションは決して安い買い物ではなく、暮らしの質を大きく左右する重要なプロジェクトです。だからこそ、正しい知識を身につけ、信頼できるパートナーであるリノベーション会社を見つけることが成功の鍵となります。

この記事では、大阪でリノベーションを検討している方に向けて、知っておくべき基礎知識から費用相場、失敗しない会社の選び方、具体的なおすすめの会社、利用できる補助金制度まで、網羅的に詳しく解説します。これから始まる住まいづくりへの第一歩として、ぜひ最後までお役立てください。

リノベーションの基礎知識

リノベーションを成功させるためには、まずその基本的な概念を正しく理解することが不可欠です。よく混同されがちな「リフォーム」との違いや、リノベーションの種類を知ることで、ご自身の希望や予算に合った計画を立てられるようになります。ここでは、理想の住まいづくりを始めるための第一歩となる基礎知識を分かりやすく解説します。

リノベーションとリフォームの違いとは

「リノベーション」と「リフォーム」は、どちらも住まいに手を加える工事を指す言葉ですが、その目的と工事の規模には明確な違いがあります。これらの違いを理解することは、ご自身の目的がどちらにより近いのかを判断し、適切な会社選びやプランニングを行う上で非常に重要です。

一般的に、リフォームは「原状回復」を目指す小規模な修繕や改修を指します。例えば、古くなった壁紙の張り替え、傷んだフローリングの交換、老朽化したキッチンやユニットバスの入れ替えなどがこれにあたります。目的は、マイナス(老朽化・不具合)の状態をゼロ(新築当初の状態)に戻すことです。つまり、建物の基本的な間取りや構造には手を加えず、劣化した部分を新しくすることで、住まいの機能性や見た目を回復させます。

一方、リノベーションは「新たな価値の創造」を目指す大規模な改修を意味します。既存の建物の骨格(構造躯体)を活かしつつ、間取りを全面的に変更したり、デザイン性を高めたり、現代のライフスタイルに合わせて住まいの性能を向上させたりします。目的は、ゼロの状態からプラスαの価値を加えることです。例えば、「3LDKの間取りを、壁を取り払って広々とした1LDKにする」「古い戸建ての断熱性や耐震性を強化して、省エネで安全な住まいに作り変える」といった工事がリノベーションに該当します。

比較項目 リフォーム リノベーション
目的 原状回復(マイナスをゼロへ) 新たな価値の創造(ゼロからプラスへ)
意味 「元に戻す」「修復する」 「刷新する」「革新する」
工事規模 小規模〜中規模(部分的な修繕・交換) 大規模(間取り変更、性能向上など)
具体例 壁紙の張り替え、キッチン・浴室の設備交換、外壁塗装 間取りの全面変更、デザインの一新、断熱・耐震性能の向上
自由度 低い(既存の間取りや仕様がベース) 高い(ライフスタイルに合わせて自由に設計可能)
工期 短い(数日〜数週間) 長い(数ヶ月単位)
費用 比較的安い 比較的高額になる傾向

どちらを選ぶべきかは、ご自身の住まいに対する要望によって決まります。「キッチンの使い勝手が悪いので新しくしたい」「お風呂が寒いので断熱性の高いユニットバスに交換したい」といった部分的な不満の解消が目的なら、リフォームが適しているでしょう。

一方で、「子供が独立したので、夫婦二人の暮らしに合わせた間取りにしたい」「中古マンションを購入して、自分たちの好きなデザインの空間で暮らしたい」といった、ライフスタイルの変化や理想の暮らしの実現を目指す場合は、リノベーションが最適な選択肢となります。

リノベーションの種類

リノベーションは、工事を行う範囲によって大きく「フルリノベーション」と「部分リノベーション」の2種類に分けられます。それぞれの特徴、メリット・デメリットを理解し、ご自身の予算や実現したいことに合わせてどちらの方法を選択するかを検討しましょう。

フルリノベーション

フルリノベーションは、建物の構造躯体(柱、梁、床、壁など)だけを残し、内装や設備、間取りをすべて解体・撤去して、一から空間を再構築する大規模なリノベーションです。スケルトンリノベーションとも呼ばれます。

メリット:
最大のメリットは、設計の自由度が非常に高いことです。間取りをゼロから考えられるため、既存の枠にとらわれず、家族構成やライフスタイル、趣味に合わせて理想の空間を追求できます。「壁を取り払って開放的なLDKを作る」「書斎やウォークインクローゼットを新設する」「水回りの位置を大胆に変更して家事動線を改善する」など、まるで注文住宅のように自由なプランニングが可能です。また、壁や床をすべて取り払うため、普段は見えない配管や配線、断熱材、下地なども一新でき、建物の性能を根本から向上させられる点も大きな利点です。特に中古の戸建ての場合、耐震補強を同時に行うことで、安心して長く住み続けられる住まいを実現できます。

デメリット:
デメリットとしては、工事の規模が大きくなるため、費用が高額になり、工期も長くなる傾向があります。工事期間中は仮住まいが必要になるケースがほとんどで、その分の家賃や引っ越し費用も考慮しなければなりません。また、マンションの場合は管理規約、戸建ての場合は建築基準法によって、変更できない構造壁や移動できない配管などが存在する場合があり、設計には専門的な知識が不可欠です。

フルリノベーションは、「中古物件を自分たちらしい全く新しい空間に生まれ変わらせたい」「間取りを根本から見直して、暮らしの質を向上させたい」と考える方に最適な方法です。

部分リノベーション

部分リノベーションは、住まいの一部分だけを限定して改修する方法です。例えば、「LDK(リビング・ダイニング・キッチン)だけ」「水回り(キッチン、浴室、トイレ、洗面所)をまとめて」といった形で行われます。

メリット:
フルリノベーションに比べて工事範囲が限定されるため、費用を抑えやすく、工期も短く済みます。内容によっては、住みながら工事を進めることも可能です。予算や優先順位に合わせて、段階的にリノベーションを進めたい方にも向いています。「まずは一番気になるキッチンとリビングから手をつけて、数年後に子供部屋をリノベーションする」といった計画も立てられます。

デメリット:
デメリットは、リノベーションした部分としていない部分で、デザインのテイストや内装の雰囲気に差が出てしまう可能性があることです。全体の統一感を出すためには、既存部分との調和を考慮したデザイン計画が重要になります。また、間取りの変更には制約が多く、フルリノベーションほどの抜本的な改善は難しい場合があります。

部分リノベーションは、「限られた予算の中で、特に不満の大きい箇所を優先的に改善したい」「暮らしながら少しずつ住まいをアップデートしていきたい」と考える方におすすめの方法と言えるでしょう。

大阪のリノベーション費用相場

リノベーションを計画する上で、最も気になるのが費用です。大阪でリノベーションを行う場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。費用は物件の種類(マンションか戸建てか)、工事の規模や内容、使用する建材や設備のグレードによって大きく変動します。ここでは、物件別、工事内容別、部位別に具体的な費用相場を詳しく解説します。

【物件別】の費用相場

リノベーションの総額は、物件の種類によって大きく異なります。マンションと戸建てでは、工事の範囲や注意点が違うため、それぞれの費用相場を把握しておくことが重要です。

マンションの場合

マンションリノベーションの費用は、1㎡あたり10万円〜20万円が相場とされています。例えば、一般的なファミリータイプの70㎡のマンションをフルリノベーションする場合、総額で700万円〜1,400万円程度が目安となります。

専有面積 フルリノベーション費用相場
50㎡ 500万円 〜 1,000万円
70㎡ 700万円 〜 1,400万円
90㎡ 900万円 〜 1,800万円

この費用には、設計料、内装の解体、間取り変更、内装仕上げ、キッチン・浴室・トイレなどの設備交換、そして諸経費が含まれます。ただし、これはあくまで目安です。造作家具を多く採り入れたり、海外製の高級な建材や設備を使用したりすると、費用はさらに上がります。

マンションリノベーションの注意点として、管理規約による制約が挙げられます。例えば、床材は階下への音を考慮して遮音等級が定められていたり、窓や玄関ドアは共用部分とされ交換できなかったり、水回りの移動範囲が配管の関係で限られたりすることがあります。これらの制約は費用にも影響するため、計画段階で必ず管理規約を確認する必要があります。

戸建ての場合

戸建てリノベーションの費用は、マンションよりも幅が広く、1㎡あたり10万円〜25万円が相場です。70㎡の戸建てをフルリノベーションする場合、総額で700万円〜1,750万円程度が目安となります。

戸建ての費用がマンションより高くなる傾向があるのは、工事範囲が広いためです。内装に加えて、外壁や屋根の修繕、シロアリ対策、断熱性能の向上、耐震補強といった、建物の構造や性能に関わる工事が必要になる場合があります。特に、築年数が古い木造住宅では、現行の耐震基準を満たすための補強工事が不可欠になるケースが多く、これだけで数百万円の追加費用がかかることもあります。

一方で、戸建てはマンションのような管理規約による制約が少ないため、増築や窓の増設など、より自由な設計が可能です。ただし、建築基準法や地域の条例などは遵守する必要があります。どこまで手を入れるかによって費用が大きく変わるのが戸建てリノベーションの特徴です。

【工事内容別】の費用相場

リノベーション費用は、具体的にどのような工事を行うかによって決まります。ここでは、主要な工事内容ごとの費用相場を見ていきましょう。

工事内容 費用相場 備考
フルリノベーション 500万円 〜 2,000万円以上 物件の広さや状態、仕様による
間取り変更 50万円 〜 300万円 壁の撤去・新設、ドア設置など。構造壁の変更は不可。
内装工事(床・壁・天井) 100万円 〜 400万円 70㎡程度の物件の場合。使用する素材で変動。

フルリノベーション

前述の通り、内装をすべて解体して作り直すフルリノベーションは、最も費用がかかる工事です。マンションで500万円〜1,500万円、戸建てでは700万円〜2,000万円以上が一般的な価格帯となります。戸建ての場合は、外装や構造補強を含むかどうかで大きく変動します。

間取り変更

間取りの変更は、リノベーションの醍醐味の一つです。壁を撤去してリビングを広くしたり、逆に壁を新設して部屋を区切ったりする工事がこれにあたります。壁の撤去・新設は1箇所あたり10万円〜30万円程度が目安です。複数の壁を動かす大規模な間取り変更になると、100万円以上かかることもあります。ただし、建物を支える「構造壁(耐力壁)」は撤去できないため、プランニングの際は専門家による構造の確認が必須です。

内装工事

床材、壁紙(クロス)、天井材の変更は、空間の印象を大きく変える工事です。70㎡程度の物件で内装を全面的に刷新する場合、100万円〜400万円程度が相場です。費用は使用する素材のグレードに大きく左右されます。例えば、床材は安価なクッションフロアから、一般的なフローリング、高価な無垢材やタイルまで様々です。壁も、ビニールクロスが最も手頃ですが、珪藻土や漆喰などの自然素材やデザイン性の高いタイルなどを使うと費用は上がります。

【部位別】の費用相場

住まいの各部位をリノベーションする場合の費用相場です。設備のグレードや工事の範囲によって価格は変動しますが、大まかな目安として参考にしてください。

部位 費用相場 主な工事内容
キッチン 50万円 〜 150万円 システムキッチンの交換、内装工事
浴室・お風呂 50万円 〜 150万円 ユニットバスの交換、在来工法からの変更
トイレ 20万円 〜 50万円 便器交換、内装工事
洗面所 20万円 〜 50万円 洗面化粧台の交換、内装工事
リビング 50万円 〜 300万円 内装、間取り変更、収納造作など
外壁・屋根 100万円 〜 300万円 塗装、カバー工法、葺き替え(戸建てのみ)

キッチン

キッチンのリノベーションは、50万円〜150万円が中心価格帯です。壁付けのI型キッチンから対面式のアイランドキッチンへの変更など、レイアウトを大きく変える場合は費用が高くなります。また、食洗機や高機能なレンジフードなどのオプション、天板の素材(人工大理石、ステンレスなど)によっても価格は変動します。

浴室・お風呂

浴室のリノベーションは、50万円〜150万円が相場です。多くの場合は既存のユニットバスを新しいものに交換する工事で、断熱性や清掃性の高い最新のモデルが人気です。タイル張りの在来工法の浴室からユニットバスへ変更する場合は、解体や土台工事が必要になるため、費用がやや高くなる傾向があります。

トイレ

トイレは20万円〜50万円でリノベーション可能です。便器本体の交換に加え、壁紙や床材の張り替えも同時に行うのが一般的です。タンクのないタンクレストイレや、手洗いカウンターを新設する場合は、費用が上がります。

洗面所

洗面所のリノベーション費用は20万円〜50万円が目安です。既製品の洗面化粧台を交換する工事が主流ですが、カウンターや鏡、収納などを自由に組み合わせる「造作洗面台」を選ぶと、デザイン性の高い空間になりますが、費用は高くなります。

リビング

リビングのリノベーションは、内容によって費用が大きく異なります。壁紙や床の張り替えといった内装工事のみであれば50万円程度から可能ですが、隣の部屋とつなげる間取り変更や、壁面収納の造作、床暖房の設置などを行う場合は100万円〜300万円以上かかることもあります。

外壁・屋根

戸建ての場合、外壁や屋根のリノベーションも重要なメンテナンスです。費用は100万円〜300万円が相場で、工事内容によって異なります。比較的安価なのは既存の上に塗装を施す「塗装工事」。既存の外壁の上に新しい外壁材を張る「カバー工法(重ね張り)」、既存の屋根材を撤去して新しくする「葺き替え」の順に費用は高くなります。工事には足場の設置が必須で、その費用も含まれます。

失敗しない大阪のリノベーション会社の選び方5つのポイント

ワンストップで対応してくれるか、デザインのテイストが好みと合うか、施工実績や口コミが豊富か、見積もりの内容が詳細で分かりやすいか、保証やアフターサービスが充実しているか

リノベーションの成否は、パートナーとなる会社選びで9割が決まると言っても過言ではありません。大阪には数多くのリノベーション会社が存在するため、どこに依頼すれば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。ここでは、理想の住まいづくりを成功に導くための、信頼できる会社を見極める5つの重要なポイントを解説します。

① ワンストップで対応してくれるか

特に中古物件を購入してリノベーションを考えている場合、「ワンストップ」で対応してくれる会社は非常に心強い存在です。ワンストップリノベーションとは、「物件探し」「資金計画(ローン)」「設計・デザイン」「施工管理」という、リノベーションに必要な一連のプロセスをすべて一つの会社が窓口となって提供するサービスのことです。

従来の方法では、「不動産会社で物件を探し、銀行でローンを組み、設計事務所やリノベーション会社に設計と工事を依頼する」というように、複数の専門家と個別にやり取りする必要がありました。これには多くの手間と時間がかかるだけでなく、各所との連携がうまくいかないリスクも伴います。例えば、「購入した物件が、構造上の問題で希望の間取りを実現できなかった」「物件購入費用とリノベーション費用のローンの手続きが別々で煩雑だった」といったトラブルが起こりがちです。

ワンストップの会社に依頼する最大のメリットは、これらの手間を大幅に削減し、窓口を一本化できる点にあります。リノベーションの専門家が物件探しの段階から同行し、その物件で希望のプランが実現可能か、構造上の問題はないかなどをプロの視点で判断してくれます。これにより、「買ったのにリノベーションできない」という最悪の事態を未然に防げます。

また、資金計画においても、物件価格とリノベーション費用を合算して「リフォーム一体型住宅ローン」として借り入れられるようサポートしてくれるため、金利の低い住宅ローンを活用しやすく、手続きもスムーズです。すべてのプロセスで責任の所在が明確になるため、安心してプロジェクトを任せられるのも大きな利点です。

大阪で中古物件からのリノベーションを検討するなら、まずはこのワンストップサービスを提供している会社を候補に入れることを強くおすすめします。

② デザインのテイストが好みと合うか

リノベーションの大きな目的の一つは、自分たちの好みを反映したデザインの空間を実現することです。そのため、依頼を検討している会社のデザインのテイストが、自分たちの理想とするイメージと合っているかは非常に重要なチェックポイントです。

リノベーション会社には、それぞれ得意なデザインの方向性があります。例えば、

  • シンプル・モダン: 無駄を削ぎ落とした、直線的で洗練されたデザイン。
  • ナチュラル: 無垢材や漆喰など、自然素材をふんだんに使った温かみのあるデザイン。
  • インダストリアル: コンクリート打ちっ放しや黒皮鉄、古材などを組み合わせた、無骨でクールなデザイン。
  • ヴィンテージ・カフェ風: 使い込まれた風合いの素材や、おしゃれな照明・タイルを取り入れた居心地の良いデザイン。

まずは、各社のウェブサイトやSNSに掲載されている「施工事例」のポートフォリオをじっくりと見てみましょう。たくさんの事例に目を通すことで、その会社がどのようなデザインを得意としているかが見えてきます。「この事例の雰囲気が好き」「こんな空間で暮らしたい」と感じる事例が多ければ、その会社は有力な候補となります。

逆に、どれだけ評判の良い会社でも、そのデザインテイストが自分の好みと全く異なる場合、満足のいく結果を得るのは難しいかもしれません。自分の「好き」という直感を大切に、感性が合う会社を選ぶことが、後悔しないための秘訣です。相談に訪れる際には、好きなインテリアの写真や雑誌の切り抜きなどを集めて持っていくと、イメージの共有がスムーズに進みます。

③ 施工実績や口コミが豊富か

会社の信頼性や技術力を見極める上で、施工実績の豊富さと、実際に利用した人の口コミは重要な判断材料となります。

施工実績の数は、その会社がどれだけの経験を積んできたかの指標となります。実績が多ければ多いほど、様々なケースに対応してきたノウハウが蓄積されており、予期せぬトラブルへの対応力も期待できます。特に、ご自身がリノベーションを希望する物件(マンション、木造戸建て、鉄骨戸建てなど)や、実現したい工事内容(フルリノベーション、耐震補強など)と同様の実績が豊富にあるかを確認すると良いでしょう。

また、第三者の客観的な評価である口コミも必ずチェックしましょう。Googleマップのレビューや、リノベーション専門のポータルサイト、SNSなどで会社の評判を調べることができます。良い評価はもちろんですが、悪い評価にも目を通し、その内容と会社の対応を確認することが大切です。例えば、「担当者とのコミュニケーションがうまくいかなかった」「工事が遅れた」といったネガティブな口コミに対して、会社が誠実に対応しているか、あるいは同様の不満が多数寄せられていないかなどを確認します。

ただし、口コミはあくまで個人の感想であり、すべてを鵜呑みにするのは危険です。参考情報の一つとして捉え、最終的には自分自身の目で、会社の担当者と直接会って話した印象を重視することが重要です。

④ 見積もりの内容が詳細で分かりやすいか

複数の会社からプラン提案を受けたら、次に見積書の内容を比較検討します。この時、単に総額の安さだけで判断するのではなく、見積書の内容が詳細で分かりやすいかを厳しくチェックしてください。信頼できる会社の見積書は、透明性が高く、施主が納得できるよう工夫されています。

良い見積書の特徴:

  • 項目が細かい: 「〇〇工事一式」といった大雑把な記載ではなく、「解体工事」「木工事」「内装工事」など工事の種類ごとに分かれ、さらに「〇〇(商品名)/数量/単価/金額」といった形で、どこに何がどれだけ使われ、いくらかかるのかが明記されている。
  • 諸経費の内訳が明確: 現場管理費や設計料、廃材処分費などの「諸経費」の内訳がきちんと記載されている。
  • 提案内容との整合性: プランニングの際に提案された内容や仕様が、すべて見積もりに反映されている。

注意すべき見積書の特徴:

  • 「一式」表記が多い: 具体的な内訳が不明で、何にいくらかかっているのかが分からない。追加料金が発生するリスクが高い。
  • 単価や数量の記載がない: 他社との比較が困難。
  • 諸経費が「一式」でまとめられている: 不透明な費用が含まれている可能性がある。

見積もりの段階で不誠実な対応をする会社は、工事が始まってからもトラブルを起こす可能性があります。疑問点があれば遠慮なく質問し、納得できるまで丁寧に説明してくれる会社を選びましょう。複数の会社から見積もりを取る「相見積もり」は、費用の適正価格を知るためだけでなく、各社の誠実さや仕事の丁寧さを見極めるためにも不可欠なプロセスです。

⑤ 保証やアフターサービスが充実しているか

リノベーションは、工事が完了して引き渡されたら終わりではありません。実際に住み始めてから、何らかの不具合やトラブルが発生する可能性もゼロではありません。万が一の事態に備え、どのような保証やアフターサービスが用意されているかは、会社選びの最後の決め手となる重要なポイントです。

確認すべき保証・サービス:

  • 工事保証: リノベーション会社が独自に設けている保証制度。工事が原因で発生した不具合に対して、保証期間内であれば無償で修理対応してくれます。保証の対象範囲と期間(例:構造部分は10年、内装は2年など)を契約前に必ず確認しましょう。
  • 設備保証: キッチンや給湯器、エアコンなどの住宅設備機器に対するメーカー保証(通常1年程度)とは別に、会社が独自の延長保証を提供している場合があります。
  • 第三者機関による保証: 「JIOリフォームかし保険」や「ハウスジーメン」など、国土交通大臣指定の住宅瑕疵担保責任保険法人が提供する保険に加入している会社は、信頼性が高いと言えます。万が一、リノベーション会社が倒産してしまった場合でも、保険法人から補修費用が支払われるなどの保証が受けられます。
  • 定期点検: 引き渡し後、「1年後、2年後、5年後」といったタイミングで定期的に住まいの状態を点検してくれるサービス。不具合の早期発見につながり、安心して長く住み続けることができます。

これらの保証やアフターサービスの有無と内容は、会社のウェブサイトやパンフレット、契約書で確認できます。手厚い保証体制を整えている会社は、自社の施工品質に自信を持っている証でもあります。目先の費用だけでなく、長期的な安心感という視点からも会社を評価することが、失敗しないリノベーションにつながります。

【2024年最新】大阪のリノベーション会社おすすめ10選

ここでは、これまでに解説した選び方のポイントを踏まえ、大阪府内で豊富な実績と高い評価を誇るリノベーション会社を10社厳選して紹介します。各社の特徴や得意なデザインを比較し、ご自身の理想に合う会社を見つけるための参考にしてください。

会社名 特徴 得意なデザイン ワンストップ対応
① 株式会社アートアンドクラフト デザイン性の高い中古再生、物件仲介から企画・設計・施工まで ヴィンテージ、モダン、個性的な空間
② 株式会社スクールバス空間設計 カフェのようなおしゃれな空間づくり、デザインコンク… インダストリアル、カフェ風、ナチュラル
③ 株式会社Simple 無垢材や漆喰などの自然素材に特化、健康的な住まい ナチュラル、シンプル
④ 株式会社Standard 物件探しからのワンストップサービス、コストバランスを重視 シンプル、モダン、ナチュラル
⑤ 株式会社fun starting 「中古を買ってリノベーション」の専門店、資金計画サポートに強み 幅広いテイストに対応
⑥ G-FLAT株式会社 中古マンション・戸建てのワンストップリノベーション、設計力に定評 モダン、ナチュラル、和モダン
⑦ 株式会社オカムラホーム 南大阪・泉州地域密着型、新築からリフォームまで幅広く対応 ファミリー向け、機能的 △ (リフォーム部門)
⑧ 株式会社幸の木 自然素材・無添加リノベーション、健康とデザインを両立 ナチュラル、カントリー
⑨ 株式会社ナサホーム 関西最大級のリフォーム会社、水回りに強み、大規模リノベーションも スタイリッシュ、モダン △ (リフォーム主体)
⑩ イエスリフォーム株式会社 大阪・神戸・奈良エリア対応、顧客満足度を重視 オールラウンド △ (リフォーム主体)

① 株式会社アートアンドクラフト

大阪のリノベーション業界を牽引する存在の一つ。中古物件の価値を見出し、デザインの力で新たな魅力を吹き込む「再生建築」を得意としています。物件の仲介から企画、設計、施工までを一貫して手掛けるワンストップサービスを提供。一つとして同じものはない、施主の個性を反映したオリジナリティあふれる空間づくりに定評があります。ヴィンテージ感のある素材や個性的な間取りなど、型にはまらないリノベーションを求める方におすすめです。
参照:株式会社アートアンドクラフト公式サイト

② 株式会社スクールバス空間設計

「まるでカフェのような空間」をコンセプトに、デザイン性の高いリノベーションで多くのファンを持つ会社です。インダストリアルなテイストや、木の温もりを感じるナチュラルな空間づくりが得意。ウェブサイトに掲載されている豊富な施工事例は、見ているだけでも楽しくなるような魅力的なものばかりです。物件探しから設計、施工、さらにはオリジナル家具の製作までトータルでサポートしてくれます。おしゃれで自分たちらしい暮らしを実現したい方にぴったりです。
参照:株式会社スクールバス空間設計公式サイト

③ 株式会社Simple

その名の通り、無垢材や漆喰、珪藻土といった自然素材をふんだんに使用した、シンプルで心地よい空間づくりを専門としています。化学物質を極力使わず、住む人の健康を第一に考えた家づくりが特徴です。時が経つほどに味わいを増す自然素材の家は、長く愛着を持って住み続けることができます。物件探しからのワンストップにも対応。ナチュラルテイストが好きで、素材にもこだわりたいという方に選ばれています。
参照:株式会社Simple公式サイト

④ 株式会社Standard

大阪、神戸、京都を拠点に、中古物件探しからリノベーションまでをワンストップで提供しています。デザイン性とコストのバランスを重視した提案が強みで、無理のない予算で理想の暮らしを実現するためのサポートが充実しています。シンプルで飽きのこないデザインから、トレンドを取り入れた空間まで、幅広いニーズに対応。初めてリノベーションをする方でも、安心して相談できる体制が整っています。
参照:株式会社Standard公式サイト

⑤ 株式会社fun starting

「中古を買ってリノベーション」という選択肢を、もっと楽しく、分かりやすく提供することを目指す専門店です。物件探し、資金計画、設計、施工をトータルでサポート。特に、複雑になりがちな資金計画やローンに関する相談に強く、顧客一人ひとりに合わせた最適なプランを提案してくれます。親しみやすいスタッフの対応も評判で、リノベーションに関するあらゆる不安を解消しながら進められます。
参照:株式会社fun starting公式サイト

⑥ G-FLAT株式会社

大阪市西区に拠点を置き、中古マンションや戸建てのワンストップリノベーションを手掛けています。建築家や経験豊富なプランナーが在籍し、高い設計力が魅力です。施主のライフスタイルや価値観を丁寧にヒアリングし、機能性とデザイン性を両立させたプランを提案。モダン、ナチュラル、和モダンなど、様々なテイストに対応可能です。細部までこだわった上質な空間づくりを求める方から支持されています。
参照:G-FLAT株式会社公式サイト

⑦ 株式会社オカムラホーム

岸和田市を中心に、南大阪・泉州エリアで地域に密着した家づくりを行う会社です。新築注文住宅から分譲、リフォーム、リノベーションまで幅広く手掛けており、地域の特性を熟知した提案が強み。特に大規模リフォーム・リノベーションブランド「リノテラス」では、長年の経験を活かした安心・安全な住まいづくりを提供しています。地元で長く信頼されている会社に任せたいという方におすすめです。
参照:株式会社オカムラホーム公式サイト

⑧ 株式会社幸の木

「からだにやさしい、無添加リノベーション」を掲げ、自然素材に徹底的にこだわるリノベーション会社です。無垢材の床や漆喰の壁など、空気がきれいで心地よい住空間を提案。健康への配慮はもちろん、デザイン性にも妥協せず、ナチュラルで温かみのあるおしゃれな空間を実現します。アレルギーやシックハウス症候群が気になる方や、小さなお子様がいるご家庭に特におすすめです。
参照:株式会社幸の木公式サイト

⑨ 株式会社ナサホーム

大阪をはじめ関西一円に多数のショールームを展開する、関西最大級のリフォーム・リノベーション会社です。豊富な施工実績と組織力が強みで、特にキッチンや浴室などの水回りリフォームを得意としています。もちろん、間取り変更を伴う大規模なリノベーションにも対応可能。多くのメーカーの製品を取り扱っているため、選択肢が広いのも魅力です。実績豊富で安定感のある大手企業に依頼したい方に適しています。
参照:株式会社ナサホーム公式サイト

⑩ イエスリフォーム株式会社

大阪、神戸、奈良を中心に、年間1000件以上のリフォーム・リノベーション工事を手掛ける実力派企業です。顧客満足度を非常に重視しており、丁寧なヒアリングと分かりやすい提案に定評があります。小規模な修繕からフルリノベーションまで、幅広いニーズに対応できる技術力と対応力が魅力。地域密着ならではのフットワークの軽さと、親身なサポート体制で、安心して任せることができます。
参照:イエスリフォーム株式会社公式サイト

大阪でリノベーションする際の流れ6ステップ

情報収集とイメージ固め、リノベーション会社探しと相談、現地調査・プランニング・見積もり、契約、工事の開始、完成・引き渡し

リノベーションは、思い立ってすぐに始められるものではありません。情報収集から完成・引き渡しまで、いくつかのステップを順に進めていく必要があります。ここでは、大阪でリノベーションを行う際の一般的な流れを6つのステップに分けて解説します。全体像を把握しておくことで、計画的に準備を進めることができます。

① 情報収集とイメージ固め

すべてはここから始まります。まずは、自分たちがどんな暮らしをしたいのか、どんな空間を理想としているのか、具体的なイメージを膨らませていくステップです。

  • やること:
    • 情報収集: インテリア雑誌、リノベーション会社のウェブサイト、施工事例集、PinterestやInstagramなどのSNSを活用し、好きなデザインや間取り、採り入れたいアイデアの写真をたくさん集めましょう。
    • イメージの言語化: 集めた写真を見ながら、「なぜこの空間が好きなのか」を家族で話し合います。「開放的なリビングがいい」「収納はたくさん欲しい」「家事動線が楽な間取りにしたい」など、具体的な要望をリストアップしていきます。
    • 現状の不満点の洗い出し: 今の住まいの「ここが不便」「ここが嫌だ」という点を書き出すことも、新しい住まいへの要望を明確にする上で重要です。
    • 予算の概算: 自己資金はいくら用意できるか、ローンはどれくらい借りられそうかなど、大まかな予算を把握しておきます。
  • ポイント: この段階では、まだ完璧なプランを立てる必要はありません。漠然としたイメージを、少しずつ具体的にしていくことが目的です。要望には優先順位をつけておくと、後のプランニングがスムーズに進みます。

② リノベーション会社探しと相談

理想のイメージがある程度固まったら、それを形にしてくれるパートナー、リノベーション会社を探します。

  • やること:
    • 会社候補のリストアップ: ウェブサイトや前述の「おすすめ10選」などを参考に、気になる会社を3〜5社ほどリストアップします。デザインのテイストや実績、ワンストップ対応の有無などを基準に選びましょう。
    • 問い合わせ・初回相談: 候補の会社に連絡を取り、相談会やセミナーに参加したり、個別の相談を申し込みます。①で集めたイメージ写真や要望リストを持参すると、話が具体的に進みます。
  • ポイント: 必ず複数の会社に相談し、比較検討することが重要です。担当者との相性や、提案の質、会社の雰囲気などを直接感じ取りましょう。「この人になら安心して任せられそう」と思える会社を見つけることが大切です。

③ 現地調査・プランニング・見積もり

相談した会社の中から、さらに詳しく話を進めたい会社を2〜3社に絞り、具体的なプランニングと見積もりの作成を依頼します。

  • やること:
    • 現地調査: 会社の担当者が実際にリノベーション対象の物件を訪れ、採寸や構造の確認、法的な制約などを調査します。中古物件をこれから探す場合は、物件の内覧に同行してもらうこともあります。
    • 詳細なヒアリングとプラン提案: 現地調査の結果と、施主の要望に基づいて、担当者が具体的な間取りプランやデザイン、仕様などを提案してくれます。3Dパースなどで完成イメージを分かりやすく示してくれる会社も多いです。
    • 詳細見積もりの提示: 決定したプランに基づいて、詳細な見積書が作成されます。
  • ポイント: 自分の要望がプランにきちんと反映されているか、なぜこのプランになったのか、理由をしっかり確認しましょう。見積書の内容も細かくチェックし、不明な点があれば遠慮なく質問してください。

④ 契約

プランと見積もりの内容に納得できたら、いよいよ会社を1社に決定し、工事請負契約を結びます。

  • やること:
    • 最終プランの決定: 細かい仕様(壁紙の色、床材、キッチンのグレードなど)を最終決定します。
    • 契約書の確認・締結: 工事請負契約書に署名・捺印します。
  • ポイント: 契約は非常に重要なステップです。契約書に書かれている内容は隅々まで目を通し、必ず理解してからサインしてください。特に、「契約金額」「支払い条件(着手金・中間金・最終金の割合と時期)」「工期」「保証内容」「遅延した場合の規定」などは重点的に確認しましょう。

⑤ 工事の開始

契約が完了すると、いよいよリノベーション工事が始まります。

  • やること:
    • 着工前の準備: マンションの場合は、管理組合への工事申請を行います。また、工事が始まる前に、リノベーション会社の担当者と一緒に近隣住民へ挨拶回りをするのがマナーです。
    • 工事の進捗確認: 工事期間中は、定期的に現場を訪れて進捗状況を確認しましょう。現場監督や職人さんと直接コミュニケーションを取ることで、安心感が増し、細かな要望の確認もできます。
  • ポイント: 工事中に仕様変更などを希望すると、追加費用や工期の延長につながる可能性があります。変更したい点が出てきた場合は、すぐに担当者に相談しましょう。

⑥ 完成・引き渡し

工事がすべて完了すると、最終的なチェックを経て、いよいよ新しい住まいの引き渡しです。

  • やること:
    • 完了検査(施主検査): リノベーション会社の担当者と一緒に、完成した住まいをチェックします。図面や仕様書通りに仕上がっているか、傷や汚れ、不具合はないかなどを細かく確認します。
    • 手直し: もし不具合が見つかった場合は、手直しを依頼します。
    • 残金の支払い・引き渡し: 手直しが完了し、すべてに納得できたら、残金を支払います。鍵や保証書、設備の取扱説明書などを受け取り、正式に引き渡しとなります。
  • ポイント: 完了検査は、遠慮せずに気になる点をすべて指摘しましょう。住み始めてからでは対応が難しくなることもあるため、この段階でのチェックが非常に重要です。

大阪のリノベーションで活用できる補助金・助成金

子育てエコホーム支援事業、長期優良住宅化リフォーム推進事業、既存住宅における断熱リフォーム支援事業

リノベーションにはまとまった費用が必要ですが、工事内容によっては国や自治体が実施する補助金・助成金制度を活用できる場合があります。これらの制度をうまく利用することで、費用の負担を軽減できます。制度には予算や期間の定めがあるため、最新の情報を各機関の公式サイトで確認し、早めにリノベーション会社に相談することが重要です。

国が実施する補助金制度

国は、省エネ性能の向上や子育て支援、住宅の長寿命化などを目的とした、全国対象のリノベーション補助金制度を実施しています。

  • 子育てエコホーム支援事業:
    省エネ性能の高い新築住宅の取得や、住宅の省エネリフォーム等を支援する制度です。子育て世帯・若者夫婦世帯が対象の中心ですが、リフォームに関してはすべての世帯が対象となります。開口部(窓・ドア)の断熱改修、外壁・屋根・天井・床の断熱改修、エコ住宅設備の設置などが補助対象です。2024年5月現在、実施されていますが、予算上限に達し次第終了となるため、早めの検討が必要です。(参照:国土交通省 子育てエコホーム支援事業 公式サイト)
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業:
    既存住宅の性能を向上させ、長く良好な状態で使用できる「長期優良住宅」の認定を目指すリフォームを支援する制度です。耐震性の向上、省エネ対策、劣化対策など、質の高いリノベーション工事が対象となります。補助額が大きいのが特徴ですが、求められる性能基準も高いため、大規模なリノベーションを検討している場合に適しています。(参照:長期優良住宅化リフォーム推進事業評価室事務局 公式サイト)
  • 既存住宅における断熱リフォーム支援事業:
    高性能な断熱材や窓を用いた住宅の断熱リフォームを支援する制度です。エネルギー消費を抑え、快適な室内環境を実現する「省エネリフォーム」を促進することを目的としています。戸建て、マンションともに利用可能です。(参照:公益財団法人北海道環境財団 公式サイト)

これらの国の制度は、リノベーション会社が事業者登録を行っている必要がある場合が多いです。利用を検討する際は、依頼する会社が対象の制度に対応しているかを確認しましょう。

大阪府や市町村が実施する補助金制度

国だけでなく、大阪府や府内の各市町村も、地域の実情に合わせた独自の補助金・助成金制度を設けています。

  • 大阪府の制度:
    大阪府では、耐震診断や耐震改修工事に対する補助制度が充実しています。特に、昭和56年5月31日以前に建築された旧耐震基準の木造住宅などを対象とした補助が中心です。また、「大阪府住宅リフォームマイスター制度」に登録された事業者によるリフォームに対する融資制度など、間接的な支援も行っています。(参照:大阪府 公式サイト 建築指導室)
  • 大阪市・堺市などの市町村の制度:
    大阪市や堺市をはじめ、府内の多くの市町村で、独自の補助金制度が用意されています。

    • 耐震関連: 府の制度と連携し、耐震診断や改修工事費の一部を補助する制度。
    • 省エネ関連: 太陽光発電システムの設置や、家庭用エネルギー管理システム(HEMS)の導入などに対する補助。
    • バリアフリー関連: 高齢者や障がい者が安全に暮らせるよう、手すりの設置や段差の解消、浴室・トイレの改修などを行うバリアフリーリフォームへの補助。
    • 三世代同居・近居支援: 若者世帯が親世帯と同居または近くに住むための住宅取得やリフォーム費用を補助する制度(実施している市町村は限られます)。

これらの自治体の制度は、その市町村に住民票があること、税金の滞納がないことなどが申請の条件となります。また、工事着工前に申請が必要な場合がほとんどです。お住まいの市町村のウェブサイトで「リフォーム 補助金」「住宅 助成金」などのキーワードで検索するか、役所の建築・住宅関連の窓口に問い合わせて、利用できる制度がないか確認してみましょう。

大阪でリノベーションする際の注意点

物件探しとリノベーション会社探しは並行して進める、住宅ローンの種類と審査について確認しておく、中古マンションをリノベーションする場合の特有の注意点

理想の住まいを手に入れるために、計画段階で知っておきたい注意点がいくつかあります。特に、中古物件を購入してリノベーションを行う場合は、特有のポイントがあります。事前にこれらの注意点を把握しておくことで、スムーズに計画を進め、後悔や失敗を防ぐことができます。

物件探しとリノベーション会社探しは並行して進める

中古物件を購入してからリノベーション会社を探し始める、という進め方は一見すると順序通りに見えますが、実は大きなリスクを伴います。最もおすすめなのは、物件探しとリノベーション会社探しを「同時並行」で進めることです。

その最大の理由は、「購入した物件で、希望のリノベーションができない」という事態を避けるためです。物件には、デザインや間取りだけでは分からない、構造上の制約や法的な規制が存在します。
例えば、

  • マンションの壁だと思っていたものが、実は建物を支える構造壁(耐力壁)で撤去できなかった
  • 水回りの位置を移動したかったが、配管の勾配が取れず、大幅な移動は不可能だった
  • マンションの管理規約で、使用できる床材に厳しい遮音規定があった

これらの問題は、物件の売買契約を結んだ後で発覚しても手遅れです。

物件探しと会社探しを並行して進め、気になる物件が見つかった段階でリノベーション会社の担当者に内覧へ同行してもらうのが理想的です。プロの視点で、「この物件で希望のプランが実現可能か」「他に問題点はないか」「概算でどれくらいの費用がかかりそうか」などをその場で判断してもらえます。これにより、物件購入の判断を安心して下すことができ、総予算の把握も容易になります。前述した「ワンストップリノベーション会社」は、まさにこのプロセスをスムーズに進めるためのサービスと言えます。

住宅ローンの種類と審査について確認しておく

リノベーション費用は高額になるため、多くの方がローンを利用します。中古物件の購入とリノベーションを同時に行う場合、資金の借り方には主に2つの選択肢があります。

  1. リフォーム一体型住宅ローン:
    物件の購入費用とリノベーション費用をまとめて、一つの住宅ローンとして借り入れる方法です。最大のメリットは、金利が低い住宅ローンをリノベーション費用にも適用できる点です。また、窓口が一本化されるため手続きが比較的シンプルです。このローンを利用するには、物件の売買契約と同時に工事請負契約を結ぶ必要があり、金融機関にリノベーションの見積書やプランを提出する必要があります。
  2. 住宅ローン + リフォームローン:
    物件購入費用は住宅ローンで、リノベーション費用は別途リフォームローンで借り入れる方法です。リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高く、借入期間も短い傾向にあります。手続きが二度手間になるデメリットもありますが、物件購入後にじっくりリノベーションプランを考えたい場合にはこの方法を選択することになります。

総返済額を抑える観点からは、リフォーム一体型住宅ローンが断然有利です。このローンをスムーズに利用するためにも、物件探しと会社探しを並行して進め、早めにプランと見積もりを固めることが重要になります。また、どのローンを利用するにしても、自分の年収でどれくらいの借入が可能か、金融機関の「事前審査」を早めに受けておくと、安心して予算計画を立てられます。

中古マンションをリノベーションする場合の特有の注意点

戸建てに比べて、マンションのリノベーションには特有の制約がいくつか存在します。契約前に必ず確認しておくべきポイントです。

  • 管理規約の確認:
    マンションには、住民全員が快適に暮らすためのルールである「管理規約」が定められています。リノベーション工事に関わる項目も多く、必ず事前に不動産会社や管理会社を通じて内容を確認してください。

    • 床材の遮音等級: 階下への足音などを防ぐため、フローリングなどの床材に「L-45」といった遮音性能の規定が設けられていることがほとんどです。規定を満たさない床材は使用できません。
    • 水回りの移動: 配管がコンクリートの床スラブを貫通している場合など、水回りの位置を大きく移動できないことがあります。
    • 工事可能な時間帯: 平日の日中のみ、など工事ができる曜日や時間帯が定められています。
    • その他: 搬入経路の養生方法など、細かなルールが決められています。
  • 専有部分と共用部分の区別:
    マンションでリノベーションできるのは、自分が所有する「専有部分」のみです。玄関ドア、窓サッシ、バルコニーなどは、居住者が専用で使っていても「共用部分」にあたるため、原則として個人で交換や改修はできません。例えば、「窓を二重サッシにして断熱性を高めたい」という場合は、内側にもう一つ窓を追加する「内窓」の設置は可能ですが、外側のサッシ自体の交換はできないのが一般的です。
  • 構造上の制約:
    マンションの構造には主に「ラーメン構造」と「壁式構造」があります。ラーメン構造は柱と梁で建物を支えるため、室内の壁は比較的自由に撤去・移動できます。一方、壁式構造は壁全体で建物を支えるため、室内の壁が構造壁(耐力壁)になっていることが多く、間取りの変更に大きな制約があります。リノベーションを前提に物件を選ぶなら、間取りの自由度が高いラーメン構造の物件がおすすめです。

まとめ

大阪で理想のリノベーションを実現するためには、事前の情報収集と計画的な準備が何よりも重要です。本記事では、リノベーションの基礎知識から費用相場、信頼できる会社の選び方、具体的な手続きの流れ、そして注意点まで、幅広く解説してきました。

最後に、成功への重要なポイントを改めて確認しましょう。

  1. リノベーションの目的を明確にする:
    まずは「リフォーム」との違いを理解し、なぜリノベーションをしたいのか、どんな暮らしを実現したいのかを具体的にイメージすることが第一歩です。「新たな価値を創造する」というリノベーションの本質を捉え、自分たちの理想を追求しましょう。
  2. 信頼できるパートナー(会社)を見つける:
    リノベーションの成否は会社選びにかかっています。「ワンストップ対応」「デザインの相性」「実績と口コミ」「詳細な見積もり」「保証・アフターサービス」という5つのポイントを基準に、複数の会社を比較検討し、心から信頼できるパートナーを見つけてください。
  3. 計画的に資金計画と手続きを進める:
    物件探しと会社探しを並行して進めることで、「買ったのにリノベーションできない」というリスクを回避できます。リフォーム一体型住宅ローンや補助金制度を賢く活用し、無理のない資金計画を立てましょう。契約や各種申請など、一つひとつのステップを着実に進めていくことが大切です。

リノベーションは、単に住まいを新しくするだけでなく、これからの人生をより豊かにするためのプロジェクトです。この記事が、あなたの理想の住まいづくりへの確かな一歩となり、素晴らしいリノベーションを実現するための一助となれば幸いです。まずは気になる会社の相談会に参加したり、施工事例を眺めたりすることから始めてみてはいかがでしょうか。