失敗しないリノベーション業者の選び方 おすすめ会社比較のポイント

失敗しないリノベーション業者の選び方、おすすめ会社比較のポイント

理想の住まいを実現する手段として、中古物件を購入し、自分たちのライフスタイルに合わせて間取りや内装を全面的に刷新する「リノベーション」が注目されています。新築よりもコストを抑えつつ、注文住宅のような自由度の高い家づくりができるのが大きな魅力です。

しかし、リノベーションの成功は、どの業者に依頼するかに大きく左右されます。デザインの好み、予算、物件の状況など、考慮すべき点は多岐にわたり、数多くの業者の中から最適な一社を見つけ出すのは決して簡単ではありません。業者選びに失敗すると、思い描いた住まいが実現できないばかりか、追加費用や工期の遅れといったトラブルに見舞われる可能性もあります。

この記事では、リノベーションで後悔しないために、失敗しないリノベーション業者の選び方を徹底的に解説します。リノベーションとリフォームの基本的な違いから、依頼できる会社の種類と特徴、業者選びを始める前の準備、具体的な比較ポイント、契約までの流れ、そして注意すべき業者の特徴まで、網羅的にご紹介します。

これからリノベーションを検討している方はもちろん、すでに情報収集を始めている方も、この記事を読めば、自分に合った信頼できるパートナーを見つけるための具体的な指針が得られるでしょう。理想の住まいづくりへの第一歩を、確かな知識とともに踏み出しましょう。

そもそもリノベーションとは?リフォームとの違い

リノベーションを検討する上で、まず最初に理解しておくべきなのが「リフォーム」との違いです。この二つの言葉は混同されがちですが、その目的や工事の規模には明確な違いがあります。自分たちがやりたいことがどちらに該当するのかを正しく把握することが、適切な業者選びの第一歩となります。

リフォーム(Reform)は、英語の「悪い状態からの改良」を意味し、主に老朽化した建物を新築の状態に近づけるための修復・改修工事を指します。例えば、古くなった壁紙の張り替え、傷んだフローリングの交換、旧式のキッチンやユニットバスを新しいものに入れ替える、といった工事がこれにあたります。基本的には、既存の間取りや構造はそのままに、マイナスになった部分をゼロの状態に戻す、あるいは機能回復させる「原状回復」が主な目的です。部分的な工事が多く、比較的工期が短く、費用も抑えやすい傾向があります。

一方、リノベーション(Renovation)は、英語の「革新、刷新」を意味し、既存の建物に大規模な工事を行い、新たな価値や機能を付け加えることを目的とします。単なる修復に留まらず、住む人のライフスタイルや好みに合わせて、間取りの変更、内外装デザインの一新、断熱性や耐震性の向上など、建物の性能を根本から向上させる工事を行います。例えば、壁を取り払って広いリビングダイニングキッチン(LDK)を作ったり、使っていなかった和室をウォークインクローゼットに変えたり、構造躯体だけを残して内外装をすべて刷新する「スケルトンリノベーション」などが代表例です。

リノベーションとリフォームの最大の違いは、「新たな価値を付加するかどうか」という点にあります。リフォームがマイナスをゼロに戻す発想であるのに対し、リノベーションはゼロからプラスを生み出す、より創造的なアプローチと言えるでしょう。

比較項目 リノベーション(Renovation) リフォーム(Reform)
目的 新たな価値の付加、性能の向上 原状回復、老朽化した部分の修復
意味 革新、刷新 改良、改善
工事規模 大規模(間取り変更、構造躯体に関わる工事も含む) 小〜中規模(部分的な修繕・交換が中心)
設計の自由度 高い(ライフスタイルに合わせて自由に設計) 低い(既存の間取りや仕様がベース)
費用 高額になる傾向がある 比較的に安価
工期 長期間(数ヶ月〜1年程度) 短期間(数日〜数週間程度)
具体例 間取り変更、スケルトン工事、断熱・耐震補強 壁紙・床材の張替え、キッチン・浴室の交換

この違いを理解することで、自分たちの希望がどちらの領域に属するかが明確になります。「古くなったキッチンを新しくしたい」だけであればリフォーム業者で十分かもしれませんが、「キッチンを対面式にして、リビングと一体感のある空間にしたい」という希望であれば、それはリノベーションの領域となり、設計力や提案力のある業者を選ぶ必要があります。

また、中古物件を購入してリノベーションを行う場合、物件の状態によっては、耐震補強や断熱改修といった性能向上の工事が不可欠になることも少なくありません。こうした目に見えない部分の価値を高める工事もリノベーションの重要な役割であり、長期的な視点で資産価値を維持・向上させることにも繋がります。

このように、リノベーションは単なる改修工事ではなく、自分たちの理想の暮らしを形にするための「住まいづくり」そのものです。だからこそ、その構想段階から完成までを伴走してくれる、信頼できるパートナー(リノベーション業者)選びが何よりも重要になるのです。

リノベーションを依頼できる会社の種類とそれぞれの特徴

リノベーションを依頼できる業者は、大きく分けて「リノベーション専門会社」「設計事務所」「工務店」「ハウスメーカー」の4種類があります。それぞれに得意分野や特徴、費用感、提供するサービスが異なるため、自分たちの希望や条件に合った業者を選ぶことが成功の鍵となります。ここでは、各業者の特徴を詳しく見ていきましょう。

会社の種類 デザインの自由度 施工品質 費用感 物件探し サポート体制 こんな人におすすめ
リノベーション専門会社 ◎ 高い ◯〜◎ 会社による △〜◎ 幅広い ◎ 得意(ワンストップ) ◎ 充実 デザイン・間取りにこだわりつつ、物件探しから任せたい人
設計事務所 ◎ 非常に高い – (施工は工務店) △ 高め △〜◯ 対応は事務所による ◯ 設計監理 デザイン最優先で、唯一無二の空間を創りたい人
工務店 ◯ 会社による ◎ 高い ◎ 抑えやすい △ 不得意な場合が多い ◯ 地域密着 施工品質を重視し、コストを抑えたい人
ハウスメーカー △ 規格内 ◎ 安定 △〜◯ やや高め ◯ 対応可能 ◎ 充実 ブランドの安心感を重視し、品質の安定を求める人

リノベーション専門会社

リノベーション専門会社は、その名の通り、リノベーションを専門に手掛ける会社です。中古物件の仲介から、資金計画の相談、設計・デザイン、施工管理、アフターサービスまでを一貫して提供する「ワンストップサービス」を強みとしている会社が多くあります。

【メリット】

  • デザイン性と提案力が高い: 豊富な実績とノウハウを活かし、トレンドを取り入れたデザインや、個々のライフスタイルに合わせた独創的な間取りの提案を得意としています。施工事例も豊富なため、好みのテイストに合う会社を見つけやすいでしょう。
  • ワンストップで手間が少ない: 物件探し、ローン手続き、設計、施工の窓口が一つにまとまっているため、施主の手間や負担が大幅に軽減されます。物件購入とリノベーション費用をまとめて住宅ローンで組む際も、手続きがスムーズです。
  • リノベーション向きの物件探しに強い: 「リノベーションすること」を前提に物件を探すため、構造や規約など、希望の間取りが実現可能かどうかをプロの視点で判断しながら物件選びを進めてくれます。

【デメリット】

  • 会社によって施工品質に差がある: 設計は自社で行い、施工は提携する工務店に外注するケースが多いため、施工の品質は提携先の工務店の技術力に左右されることがあります。施工管理体制がしっかりしているかを確認することが重要です。
  • 費用が割高になることがある: デザイン料やコンサルティング料が含まれるため、シンプルな工事を工務店に直接依頼する場合と比較すると、費用は高くなる傾向があります。

【こんな人におすすめ】
デザインや間取りにこだわりたいけれど、どこから手をつけていいかわからない、物件探しから設計、施工までを信頼できるプロにまとめて任せたい、という方に最適な選択肢です。

設計事務所

設計事務所は、建築家が主体となり、建物の設計と工事監理を専門に行う事務所です。リノベーションにおいては、施主の要望をヒアリングし、オリジナリティあふれる空間をデザインします。施工は行わず、設計図が完成した後に、複数の工務店から見積もりを取り、施工業者を選定するのが一般的です。

【メリット】

  • 設計の自由度が非常に高い: 既成概念にとらわれない、独創的で芸術性の高い空間づくりが可能です。建築家の個性や哲学が色濃く反映されるため、唯一無二の住まいを実現したい場合に最適です。
  • 施主の立場での工事監理: 施工会社とは独立した立場で、設計図通りに工事が進んでいるかを厳しくチェック(工事監理)してくれます。第三者のプロの目が入ることで、施工品質の確保に繋がります。
  • コストの透明性が高い: 設計料と工事費が明確に分離されています。また、複数の工務店から相見積もりを取るため、工事費の比較検討がしやすく、コストコントロールがしやすい側面もあります。

【デメリット】

  • 設計料が別途必要: 工事費とは別に、総工事費の10〜20%程度の設計・監理料がかかるため、総額は高くなる傾向があります。
  • 施工会社を別途探す手間がかかる: 設計事務所が工務店選定をサポートしてくれますが、最終的に契約を結ぶのは施主自身です。設計事務所と工務店の両方とやり取りが必要になります。
  • 完成までに時間がかかる: 設計にじっくり時間をかけるため、ワンストップリノベーション会社に依頼する場合よりも、トータルの期間が長くなることが一般的です。

【こんな人におすすめ】
予算や時間に余裕があり、何よりもデザイン性を最優先したい、建築家と一緒にこだわりの住まいを創り上げたい、という強い想いを持つ方に向いています。

工務店

工務店は、主に地域に根ざして、住宅の施工を直接請け負う会社です。大工などの職人を自社で抱えていることも多く、現場での施工管理能力や技術力に強みがあります。リフォームや小規模なリノベーションから、設計事務所が設計した建物の施工まで、幅広く対応します。

【メリット】

  • 施工品質への期待: 地域での評判を大切にしているため、丁寧で質の高い施工が期待できます。特に木造住宅の扱いに長けている工務店が多く、木の質感を生かしたリノベーションなどを得意とします。
  • コストを抑えやすい: 設計と施工を自社で行う場合、設計事務所のように別途設計料が発生しないことが多く、また、広告宣伝費などの経費が少ないため、比較的費用を抑えやすい傾向があります。
  • 柔軟で小回りの利く対応: 経営者との距離が近く、意思決定が速いため、現場での細かな要望にも柔軟に対応してくれることがあります。アフターフォローも迅速な場合が多いです。

【デメリット】

  • デザイン提案力は会社による: 施工がメインのため、デザイン提案力は会社によって大きく異なります。デザインにこだわりたい場合は、建築士が在籍しているか、過去の施工事例などをしっかり確認する必要があります。
  • 物件探しやローン手続きのサポートは限定的: 施工が専門のため、物件探しや複雑なローン手続きのサポートは期待できないことが多いです。
  • 会社の情報が見つけにくい: ホームページなどが整備されていなかったり、施工事例が少なかったりして、情報収集が難しい場合があります。

【こんな人におすすめ】
すでに物件を所有しており、デザインはシンプルで良いので、確かな技術でコストを抑えてリノベーションしたい、という方におすすめです。

ハウスメーカー

ハウスメーカーは、全国規模で画一的な仕様の注文住宅を大量に供給する会社ですが、近年はリフォーム・リノベーション事業にも力を入れています。自社で建てた住宅のリフォームはもちろん、他社が施工した住宅のリノベーションに対応する会社もあります。

【メリット】

  • ブランド力と安心感: 大手企業ならではの経営基盤の安定性や、充実した保証・アフターサービスは大きな魅力です。品質管理のマニュアル化が進んでおり、安定した品質が期待できます。
  • 最新技術や設備の導入: 自社で開発した建材や最新の住宅設備をリノベーションに導入できる場合があります。耐震性や断熱性など、住宅性能を向上させる技術力にも定評があります。
  • 資金計画の相談がしやすい: 提携ローンなどが充実しており、資金計画についても安心して相談できます。

【デメリット】

  • 設計の自由度が低い場合がある: 仕様や工法がある程度規格化されているため、間取り変更などに制約があったり、使用できる建材や設備が自社製品に限られたりすることがあります。完全なオーダーメイドには対応できない場合が多いです。
  • 費用が割高になる傾向: 広告宣伝費や研究開発費、モデルハウスの維持費などが価格に反映されるため、工務店などと比較すると費用は高くなる傾向があります。
  • 対応がマニュアル的になることも: 担当者の異動があったり、対応がマニュアル通りで柔軟性に欠けると感じたりすることもあるかもしれません。

【こんな人におすすめ】
会社の信頼性や倒産リスクの低さ、保証の手厚さを重視する方や、自社ブランドの住宅に住んでいて、そのメーカーにリノベーションを依頼したいと考えている方に向いています。

リノベーション業者選びを始める前の準備

理想の暮らしやデザインのイメージを固める、リノベーションにかけられる予算を決める、物件探しから始めるか物件は決まっているか明確に

魅力的なリノベーション会社を見つけても、自分たちのやりたいことや予算が明確でなければ、話はスムーズに進みません。業者に相談する前に、まずは自分たちの中で「理想の暮らし」を具体化し、予算を固める準備が不可欠です。この準備を丁寧に行うことが、業者選びの成功、ひいてはリノベーション全体の成功に繋がります。

理想の暮らしやデザインのイメージを固める

まず最初に行うべきは、「リノベーションでどんな暮らしを実現したいか」を家族全員で話し合い、イメージを共有することです。漠然とした憧れを、具体的な言葉やビジュアルに落とし込んでいきましょう。

【イメージを具体化する方法】

  • 雑誌やWebサイト、SNSを活用する: インテリア雑誌や、リノベーション事例が豊富なWebサイト(SUVACO、Houzzなど)、InstagramやPinterestといったSNSは、アイデアの宝庫です。気に入った写真やデザインをどんどん集めて、スクラップブックや専用フォルダにまとめてみましょう。この時、「なぜこのデザインが好きなのか」「どの部分が気に入ったのか」を言語化しておくと、後で業者に伝えやすくなります。
  • 現在の住まいの不満点を洗い出す: 「収納が少ない」「キッチンが狭くて作業しづらい」「冬場、窓際が寒い」など、今の住まいで感じている不満や問題点をリストアップします。これは、リノベーションで解決すべき課題を明確にする上で非常に重要です。
  • 「Must(絶対条件)」と「Want(希望条件)」を整理する: 洗い出した要望に優先順位をつけます。「これだけは絶対に譲れない」というMust条件と、「できれば実現したい」というWant条件に分けて整理しましょう。予算には限りがあるため、どこにお金をかけ、どこでコストを調整するかの判断基準になります。例えば、「対面キッチンはMust」「無垢材のフローリングはWant」といった具合です。
  • ライフプランを考える: 10年後、20年後の家族構成やライフスタイルの変化も考慮に入れましょう。子どもの成長に合わせて部屋を仕切れるようにしておく、将来的に親と同居する可能性を考える、夫婦二人の生活になった時のことを見据えるなど、長期的な視点で間取りを考えると、長く快適に暮らせる家になります。

これらのイメージをまとめた「リノベーションノート」のようなものを作成しておくと、業者との打ち合わせが非常にスムーズに進みます。言葉だけでなく、写真や間取りのスケッチなど、視覚的な情報も交えて伝えることで、イメージのズレを防ぐことができます。

リノベーションにかけられる予算を決める

理想のイメージが固まったら、次に最も重要な「予算」を決めます。リノベーションは青天井になりがちなので、最初にしっかりと上限を決めておくことが肝心です。

【予算計画の立て方】

  1. 総予算の上限を決める: まず、リノベーション全体にかけられる総額を決めます。これは、自己資金(貯蓄など)と住宅ローンからの借入額を合算して算出します。住宅ローンの借入可能額は、年収や勤務先、その他の借り入れ状況によって変わるため、金融機関のWebサイトでシミュレーションしたり、事前審査を申し込んだりして、早い段階で把握しておきましょう。
  2. 予算の内訳を理解する: リノベーションにかかる費用は、大きく分けて「物件購入費(中古物件をこれから購入する場合)」「リノベーション工事費」「諸費用」の3つで構成されます。
    • 物件購入費: 物件そのものの価格です。
    • リノベーション工事費: 設計料や、解体、大工、内装、設備などの工事にかかる費用です。
    • 諸費用: 物件購入時の仲介手数料や登記費用、ローン手数料、リノベーション工事中の仮住まい費用や引っ越し代、新しい家具・家電の購入費など、意外と見落としがちな費用です。一般的に、諸費用は物件価格の6〜9%、リノベーション費用の10〜20%程度かかると言われています。
  3. 予備費を確保する: 工事費の10〜15%程度を「予備費」として確保しておくことを強くおすすめします。中古物件のリノベーションでは、解体してみて初めてわかる柱の腐食や給排水管の劣化など、予期せぬ問題が見つかることが少なくありません。その際の追加工事に対応するため、また、工事中にこだわりたい部分が出てきた時のために、必ずバッファを持たせておきましょう。

例えば、総予算が4,000万円で、2,500万円の物件を購入する場合、残りは1,500万円です。この1,500万円から諸費用や予備費を差し引いた金額が、純粋なリノベーション工事にかけられる費用となります。この上限を業者に明確に伝えることで、予算内で実現可能なプランを提案してもらいやすくなります。

物件探しから始めるか、物件は決まっているか明確にする

リノベーションを検討する際、すでに物件を所有しているか、これから探すかによって、業者選びの進め方や選択肢が変わってきます。

  • すでに物件が決まっている(所有している)場合:
    この場合は、設計や施工に強みを持つ業者(設計事務所、工務店、リノベーション専門会社など)の中から、自分たちの好みに合うところを探すことになります。物件の構造(マンションの管理規約、戸建ての構造など)による制約がすでに明確なため、その条件下で最適なプランを提案してくれる業者を選ぶことがポイントです。
  • これから物件探しから始める場合:
    この場合は、「ワンストップリノベーション」を提供している会社が有力な選択肢となります。ワンストップのメリットは、リノベーションのプロの視点で物件を探せることです。

    • 希望のリノベーションが実現可能か判断できる: デザインや構造に詳しい担当者が物件探しに同行し、その物件で希望の間取り変更が可能か、構造上の問題はないか、マンションの管理規約はクリアできるかなどをその場で判断してくれます。気に入った物件が見つかっても、リノベーションの制約が大きければ意味がありません。このリスクを避けられるのは大きな利点です。
    • 資金計画やローン手続きがスムーズ: 物件購入費とリノベーション費用をまとめて住宅ローンで借り入れる「一体型ローン」の利用がスムーズに進みます。金融機関とのやり取りも代行してくれる会社が多く、手間が省けます。
    • 総予算で考えられる: 「物件価格+リノベーション費用」のトータルコストを常に意識しながら物件を探せるため、予算オーバーを防ぎやすくなります。

一方で、「物件は自分たちでじっくり探したい」「不動産会社は付き合いのあるところに頼みたい」という場合は、物件探しとリノベーション業者探しを別々に行うことも可能です。その際は、物件の購入を決める前に、リノベーション会社の担当者に内見に同行してもらい、専門的なアドバイスをもらう「内覧同行サービス」などを利用すると良いでしょう。

このように、業者探しを始める前の「自己分析」と「計画」が、その後のプロセスを大きく左右します。 焦って業者に相談する前に、まずはじっくりと時間をかけて、自分たちの理想と現実的な条件を整理することから始めましょう。

失敗しないリノベーション業者の選び方 8つの比較ポイント

デザインの好みや得意なテイストが合うか、施工実績は豊富か、物件探しから施工まで一括で依頼できるか、見積もり内容は明確で適正価格か、担当者との相性やコミュニケーションはスムーズか、保証やアフターサービスは充実しているか、建設業許可などの資格を保有しているか、口コミや評判は良いか

リノベーション会社選びは、家づくりの成否を分ける最も重要なプロセスです。デザインの好み、費用、サービスの質など、多角的な視点から複数の会社を比較検討し、自分たちにとって最高のパートナーを見つける必要があります。ここでは、業者選びで失敗しないための8つの重要な比較ポイントを解説します。

① デザインの好みや得意なテイストが合うか

リノベーションの満足度を大きく左右するのがデザインです。まずは、その会社が手掛けるデザインのテイストが、自分たちの好みと合っているかを確認しましょう。

  • 施工事例(ポートフォリオ)を徹底的にチェック: 会社のウェブサイトやカタログ、SNSなどで、過去の施工事例をできるだけ多く見ましょう。「無垢材をふんだんに使ったナチュラルテイスト」「コンクリート打ちっ放しのインダストリアルデザイン」「ホテルのようなモダンで洗練された空間」など、会社によって得意なデザインの方向性があります。直感的に「素敵だな」と感じる事例が多い会社は、相性が良い可能性が高いです。
  • デザインの幅広さも確認: 特定のテイストに特化している会社もあれば、様々なテイストに柔軟に対応できる会社もあります。自分たちのイメージがまだ固まっていない場合は、デザインの引き出しが多い会社の方が、多様な提案を期待できるかもしれません。
  • 造作家具の実績: キッチンカウンターや棚、テレビボードなどをオリジナルで製作する「造作家具」は、空間の統一感を高め、機能性を向上させる重要な要素です。造作家具の実績が豊富かどうかも、デザイン力を測る一つの指標になります。

② 施工実績は豊富か

施工実績の数は、その会社の経験値と信頼性を測るバロメーターです。単に実績の総数が多いだけでなく、自分たちが計画しているリノベーションと近い条件での実績があるかが重要です。

  • 同タイプの物件での実績: 中古マンションのリノベーションを考えているならマンションの、戸建てなら戸建ての実績が豊富な会社を選びましょう。特に、木造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)といった構造による制約や施工ノウハウは異なるため、同じ構造の物件での実績を確認することが大切です。
  • 同規模・同予算での実績: 自分たちの物件の広さや、かけられる予算に近い規模の事例があるかを確認します。これにより、その会社が自分たちのプロジェクトをどの程度得意としているか、予算内でどのようなことが実現可能かの目安を知ることができます。
  • 難易度の高い工事の実績: 断熱改修や耐震補強、大幅な間取り変更など、専門的な知識と技術を要する工事の実績があるかも確認しましょう。これらの実績は、その会社の技術力の高さを証明するものです。

③ 物件探しから施工まで一括で依頼できるか(ワンストップ)

前述の通り、これから物件を探す方にとっては、「ワンストップサービス」を提供しているかは大きな比較ポイントです。

  • ワンストップのメリット:
    • 窓口の一本化による手間の削減: 不動産会社、設計事務所、金融機関、施工会社と個別にやり取りする手間が省け、担当者との情報共有もスムーズです。
    • 総予算の管理がしやすい: 「物件価格+リノベーション費用」をトータルで考え、資金計画を立てやすいです。
    • ローン手続きの簡素化: 物件購入とリノベーション費用をまとめて借りられる「一体型ローン」の利用がしやすくなります。
  • ワンストップのデメリット:
    • 業者の選択肢が限られる: 物件探しから施工までを一つの会社に任せるため、例えば「設計はA社、施工はB工務店」といった自由な組み合わせはできません。
    • 囲い込みのリスク: 仲介する物件に偏りがあったり、リノベーション契約を前提とした物件探しになったりする可能性もゼロではありません。

ワンストップは非常に便利ですが、その会社の提案内容や担当者の姿勢をしっかり見極めることが重要です。

④ 見積もり内容は明確で適正価格か

複数の会社から見積もりを取る「相見積もり」は必須ですが、その内容を正しく比較できなければ意味がありません。

  • 詳細な内訳の有無: 「工事一式 〇〇円」のような大雑把な見積書を出す会社は要注意です。優良な会社は、「解体工事」「木工事」「内装工事」「電気設備工事」「給排水設備工事」など、項目ごとに数量、単価、金額が詳細に記載された見積書を提出します。
  • 仕様(グレード)の明記: 同じ「システムキッチン」でも、メーカーやグレードによって価格は大きく異なります。使用する建材や設備のメーカー名、品番、仕様などが明記されているかを確認しましょう。これが曖昧だと、後で「思ったものと違う」というトラブルの原因になります。
  • 価格の妥当性: 相見積もりを取ることで、工事内容に対する価格の相場観がわかります。極端に安い見積もりは、必要な工事が抜けていたり、質の低い建材を使っていたりする可能性があるので注意が必要です。逆に高すぎる場合は、その理由を納得できるまで説明してもらいましょう。

⑤ 担当者との相性やコミュニケーションはスムーズか

リノベーションは数ヶ月から1年に及ぶ長丁場のプロジェクトです。その間、密に連携を取る担当者との相性は、プロジェクトの進行を円滑にする上で非常に重要です。

  • 対応の速さと誠実さ: 問い合わせへの返信は速いか、質問に対して曖昧な答えをせず、誠実に回答してくれるかを見極めましょう。
  • 傾聴力と提案力: こちらの要望を丁寧にヒアリングし、メリットだけでなくデメリットやリスクも正直に伝えてくれる担当者は信頼できます。その上で、プロならではの視点で、私たちの想像を超えるようなプラスアルファの提案をしてくれるかどうかも重要なポイントです。
  • 話しやすさ: 些細なことでも気軽に質問したり、相談したりできる雰囲気があるかは、感覚的な部分ですが非常に大切です。打ち合わせが苦痛に感じるような相手では、理想の家づくりは難しいでしょう。

⑥ 保証やアフターサービスは充実しているか

工事が終われば、それで終わりではありません。実際に住み始めてから不具合が見つかることもあります。万が一の時に備え、保証やアフターサービスの内容を契約前に必ず確認しましょう。

  • 工事瑕疵(かし)保険への加入: 工事中の事故や、引き渡し後に工事の欠陥が見つかった場合に、補修費用などを保証してくれる保険です。国土交通大臣指定の住宅瑕疵担保責任保険法人が提供しており、事業者がこの保険に加入しているかは信頼性の指標となります。
  • 独自の保証制度: 会社によっては、設備機器の延長保証や、独自の長期保証制度を設けている場合があります。保証期間や保証の対象範囲を詳しく確認しましょう。
  • 定期点検の有無: 引き渡し後、1年後、2年後などに定期的な点検を実施してくれるかどうかも重要です。不具合の早期発見に繋がり、長く安心して住むことができます。

⑦ 建設業許可などの資格を保有しているか

リノベーション工事を行うには、一定の資格や許可が必要です。これらは会社の信頼性や技術力を客観的に示すものです。

  • 建設業許可: 請負金額が500万円(税込)以上の建設工事を行う場合に必須となる許可です。これがない業者は、大規模なリノベーションを請け負うことができません。都道府県知事または国土交通大臣から許可を受けており、許可番号が提示されているか確認しましょう。
  • 建築士: 設計や工事監理を行うための国家資格です。建築士が在籍しているかは、設計の質を担保する上で重要です。
  • 建築施工管理技士: 施工計画の作成や工程管理、品質管理を行うための国家資格です。この資格を持つ人が現場を管理することで、工事の品質が確保されます。
  • リフォーム関連の団体への加盟: 「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」や「リノベーション協議会」など、業界団体に加盟しているかも一つの判断材料になります。

⑧ 口コミや評判は良いか

インターネット上の口コミや評判も、会社選びの参考になります。ただし、情報の取捨選択には注意が必要です。

  • 複数のサイトを確認: 特定の口コミサイトだけでなく、Googleマップのレビュー、SNS(Twitter, Instagram)、個人のブログなど、複数の情報源をチェックしましょう。
  • 良い点・悪い点の両方を見る: 絶賛ばかりの口コミはサクラの可能性も疑い、具体的な内容が書かれているかを重視します。逆に、ネガティブな口コミも、どのような点に不満を感じたのかを具体的に読み解くことが大切です。特に、トラブル発生時の会社の対応についての記述は参考になります。
  • 最終的には自分の目で判断: 口コミはあくまで個人の主観です。最終的には、自分自身が相談会や見学会に参加し、担当者と直接話して感じた印象を最優先しましょう。

これらの8つのポイントを総合的に比較検討することで、一社に絞り込むのではなく、まずは信頼できそうな候補を3社程度にリストアップすることから始めるのがおすすめです。

リノベーション会社探しから契約までの6ステップ

情報収集と候補のリストアップ、会社への問い合わせと初回相談、現地調査とプランの提案、複数社から見積もりを取得、見積もり内容の比較検討、契約内容の確認と締結

理想のリノベーション会社を見つけるためには、計画的なステップを踏むことが重要です。情報収集から契約締結までの一般的な流れを6つのステップに分けて解説します。この流れを把握しておくことで、今自分がどの段階にいるのかを理解し、次に行うべきことを明確にできます。

① 情報収集と候補のリストアップ

まずは、世の中にどのようなリノベーション会社があるのかを知ることから始めます。この段階では、選択肢を狭めすぎず、幅広く情報を集めることがポイントです。

  • 情報源の活用:
    • インターネット: 各社のウェブサイト、施工事例集、リノベーション専門のポータルサイト(SUVACO、Houzzなど)を活用します。特に施工事例は、デザインの好みを見極める上で最も重要な情報です。
    • 雑誌: 専門誌には、質の高い事例や各社の特徴が分かりやすくまとめられています。
    • SNS: InstagramやPinterestで「#リノベーション」「#中古マンションリノベーション」などと検索すると、リアルな事例やアイデアが見つかります。
    • イベントへの参加: 多くの会社が相談会や完成見学会を随時開催しています。実際にリノベーションされた空間を体感したり、担当者の話を直接聞いたりできる絶好の機会です。
  • 候補の絞り込み: 集めた情報の中から、「デザインが好み」「サービス内容が合っている」「対応エリア内である」といった基準で、気になる会社を5〜10社程度ピックアップします。この時点では、まだ問い合わせはせず、リストを作成するに留めます。

② 会社への問い合わせと初回相談

リストアップした会社の中から、特に興味のある3〜5社に絞り込み、問い合わせて初回相談のアポイントを取ります。この段階から、本格的な会社比較が始まります。

  • 準備: 事前に準備した「理想の暮らしのイメージ」や「予算計画」を持参します。これにより、具体的で有意義な相談ができます。
  • 確認事項: 初回相談では、以下の点を確認し、担当者の対応や会社の姿勢を見極めましょう。
    • 会社の強み、得意なデザインや工法
    • リノベーションの基本的な進め方、スケジュール感
    • 過去の施工事例の詳細な説明
    • 概算の費用感
    • 担当者の人柄、知識、提案力
  • 相性の見極め: この段階で「何となく合わないな」と感じた場合は、無理に話を進める必要はありません。 長い付き合いになるパートナーですから、直感も大切にしましょう。

③ 現地調査とプランの提案

初回相談で好印象だった会社、2〜3社に絞り、次のステップに進みます。物件がすでに決まっている場合は、担当者に現地を見てもらう「現地調査」を依頼します。

  • 現地調査の重要性: 現地調査では、採寸はもちろん、建物の構造、電気・ガスの配管ルート、換気扇のダクトの位置、マンションの場合は管理規約などをプロの目で詳細に確認します。これにより、実現可能なプランの精度が格段に上がります。
  • プランニング: 現地調査の結果と、施主の要望を基に、各社が具体的な間取りプランやデザインのコンセプト、概算見積もりなどを提案してくれます。この提案内容に、その会社の設計力や提案力が表れます。自分たちの要望がどう反映されているか、プロならではの工夫があるかを比較検討しましょう。

④ 複数社から見積もりを取得(相見積もり)

プラン提案に納得できた2〜3社に、正式な見積書の作成を依頼します。これを「相見積もり」と呼びます。

  • 同じ条件で依頼する: 正確に比較するため、各社に伝える要望や条件(使用する設備のグレードなど)はできるだけ揃えることが重要です。条件がバラバラだと、価格差が何に起因するのかが分からなくなってしまいます。
  • 見積もりの期間: 詳細な見積もりを作成するには、2〜3週間程度の時間が必要です。焦らずに待ちましょう。
  • 有料の場合も: 見積もりやプラン作成が有料の会社もあります。依頼する前に、どこから費用が発生するのかを必ず確認しておきましょう。

⑤ 見積もり内容の比較検討

各社から見積書が出揃ったら、いよいよ最終的な比較検討です。金額の安さだけで判断せず、内容を細かく吟味することが失敗しないための鍵です。

  • 総額だけでなく内訳を比較: 前述の通り、「工事一式」ではなく、項目ごとに詳細な記載があるかを確認します。A社では含まれている項目がB社では「別途工事」になっている、といったケースはよくあります。工事の範囲と内容を横並びで比較しましょう。
  • 仕様の確認: キッチン、バス、トイレなどの設備機器や、床材、壁紙などの建材のメーカー、品番、グレードが明記されているかを確認します。同じ項目でも、仕様が違えば価格は大きく変わります。
  • 諸経費のチェック: 設計料、現場管理費、確認申請費用などの諸経費がどのように計上されているかも比較します。
  • 不明点は必ず質問: 見積書で分からない点や疑問に思った点は、遠慮なく担当者に質問し、納得できるまで説明を求めましょう。その際の対応の誠実さも、会社を見極める最後の判断材料になります。

⑥ 契約内容の確認と締結

比較検討の結果、依頼する会社を1社に決定したら、最終段階である契約に進みます。契約書に安易にサインせず、内容を隅々まで確認することが非常に重要です。

  • 工事請負契約書のチェックポイント:
    • 契約金額と支払い条件: 総額はいくらか、着手金・中間金・最終金をいつ、いくら支払うのか。
    • 工期: 工事の開始日と完了(引き渡し)予定日。
    • 最終的な図面と仕様書: 契約書に添付される設計図や仕様書の内容が、打ち合わせで合意したものと相違ないか。
    • 遅延や追加工事の際の取り決め: 天候不順や追加工事で工期が遅延した場合の対応や、追加料金の算出方法。
    • 保証内容: 工事瑕疵保険やアフターサービスの内容。
    • 契約解除の条件: やむを得ず契約を解除する場合の条件や違約金について。
    • 約款: 小さな文字で書かれている約款も必ず目を通します。

すべての内容に納得できたら、署名・捺印し、契約締結となります。ここから、いよいよ夢の住まいづくりが本格的にスタートします。

見積もりを比較する際の注意点

見積書に含まれる項目を細かく確認する、金額の安さだけで判断しない、追加料金が発生する条件を確認する

相見積もりはリノベーション業者選びの要ですが、提示された複数の見積書を正しく読み解き、比較検討するにはコツが必要です。表面的な金額の安さに惑わされず、その内訳や背景を深く理解することが、後々のトラブルを防ぎ、満足のいく結果に繋がります。ここでは、見積もりを比較する際の具体的な注意点を詳しく解説します。

見積書に含まれる項目を細かく確認する

見積書は、リノベーションというプロジェクトの設計図であり、契約の根幹をなす重要な書類です。金額だけでなく、どのような工事が、どのような仕様で、どれくらいの量行われるのかが記されています。主に以下の4つのカテゴリーに分けて、その内容を精査しましょう。

設計料

デザインやプランニングに対する費用です。会社によって計上方法が異なります。

  • 算出方法: 「総工事費の〇%」という料率で算出されるケースと、「〇〇万円」という固定額で提示されるケースがあります。リノベーション専門会社や設計事務所では、設計・監理料として工事費とは別項目で計上されるのが一般的です。
  • 含まれる業務範囲: どこまでの業務が含まれているかを確認しましょう。基本設計、実施設計、各種申請手続きの代行、工事監理などが含まれることが多いですが、会社によって範囲は異なります。

本体工事費

リノベーション工事そのものにかかる費用で、見積もりの中で最も大きな割合を占めます。この内訳が詳細であるほど、信頼性の高い見積書と言えます。

  • 仮設工事費: 工事期間中の養生(建物の保護)、仮設トイレや電気・水道の設置、資材の運搬など、工事を円滑に進めるための準備や後片付けにかかる費用です。
  • 解体工事費: 既存の壁、床、天井、設備などを撤去するための費用です。解体で出た廃材の処分費もここに含まれます。
  • 木工事費: 壁や天井の下地作り、間仕切り壁の造作、床組み、建具(ドアなど)の取り付け、造作家具の製作など、大工工事全般にかかる費用です。
  • 内装仕上げ工事費: フローリングやクッションフロア、壁紙(クロス)、塗装、タイルなど、空間の見た目を仕上げる工事の費用です。使用する材料の単価と面積(数量)が明記されているか確認しましょう。
  • 建具工事費: 室内ドア、窓(サッシ)、クローゼットの扉などの本体価格と取り付け費用です。
  • 設備工事費:
    • 電気設備工事: 配線の変更、コンセントやスイッチの増設・移設、照明器具の取り付けなど。
    • 給排水衛生設備工事: キッチン、浴室、トイレ、洗面台の配管工事や機器の設置。
    • 空調換気設備工事: エアコンの設置や換気扇の交換など。

追加工事費・別途工事費

本体工事費には含まれない、オプション的な工事や施主が別途手配する必要がある項目です。この範囲が会社によって異なるため、比較の際には特に注意が必要です。

  • 主な項目: エアコン本体と設置工事、カーテンレールやブラインドの設置、照明器具本体、外構・エクステリア工事、ガスの引き込み工事、インターネット回線の工事などが挙げられます。
  • 確認のポイント: A社の見積もりではエアコン設置が含まれているのに、B社では別途工事になっている、ということがよくあります。「どこまでが見積もりに含まれていて、何が別途必要なのか」を各社に明確に確認し、条件を揃えて比較することが重要です。

諸経費

現場管理や事務手続きなど、工事を円滑に進めるために間接的にかかる費用です。

  • 現場管理費: 現場監督の人件費、工事の進捗管理、安全管理などにかかる費用です。一般的に、工事費の10〜15%程度が目安とされます。
  • 一般管理費: 会社の事務所の家賃や光熱費、事務スタッフの人件費など、会社の運営に必要な経費です。
  • その他: 建築確認申請などの各種申請手数料、工事瑕疵保険の保険料などが含まれる場合もあります。

金額の安さだけで判断しない

複数の見積もりを比較すると、どうしても最も安い金額を提示した会社に惹かれがちです。しかし、リノベーションの見積もりにおいて、安易な価格比較は危険を伴います。

  • 安さの裏にあるリスク:
    • 必要な工事項目が抜けている: 他社の見積もりには含まれている重要な工事(例えば、断熱工事や下地補修など)が意図的に抜かれており、契約後に追加工事として高額な請求をされるケース。
    • 建材や設備のグレードが低い: 同じ「フローリング」でも、安価な複合フローリングと高価な無垢フローリングでは価格が大きく異なります。仕様が曖昧なまま安い見積もりを提示し、実際には質の低い材料が使われるケース。
    • 職人の質が低い: 安い人件費で経験の浅い職人を使い、施工品質が低くなるケース。
  • 適正価格を見極める: 極端に安い見積もりや、逆に極端に高い見積もりには、必ず理由があります。その理由を質問し、納得のいく説明が得られるかどうかが、その会社を信頼できるかどうかの試金石となります。「なぜこの金額になるのですか?」という問いに、内訳を基に論理的に説明できる会社を選びましょう。

追加料金が発生する条件を確認する

リノベーションでは、工事を進める中で予期せぬ事態が発生したり、施主の希望で仕様を変更したくなったりすることがあります。そのような場合に、どのような条件で追加料金が発生するのかを契約前に明確にしておくことが、後のトラブルを避けるために不可欠です。

  • 想定される追加工事の例:
    • 解体後の問題発覚: 壁や床を剥がした後に、柱や土台の腐食、シロアリ被害、雨漏り、断熱材の欠損などが見つかるケース。これらの補修は、建物の安全性を確保するために必須の追加工事となります。
    • 仕様変更: 打ち合わせで決めたフローリング材を、工事が始まってから「やっぱり別のものにしたい」と変更する場合など。材料費の差額や、すでに発注済みの場合のキャンセル料、再発注の手間賃などが追加で発生します。
  • 確認すべきポイント:
    • 追加工事が発生した場合の連絡・承認プロセス: 業者側の判断で勝手に工事を進めるのではなく、必ず施主に状況を報告し、追加費用と内容について承認を得てから着手するというルールになっているか。
    • 追加費用の算出根拠: 追加工事の見積もりが、どのような単価や計算方法で算出されるのか。
    • 契約書の記載: 工事請負契約書に、追加工事や仕様変更に関する取り決めが明記されているか。

見積もりは、単なる価格表ではありません。それは、業者との約束事を記した重要なドキュメントです。 細部までしっかりと目を通し、疑問点を解消した上で、信頼できるパートナーを選びましょう。

要注意!避けるべきリノベーション業者の特徴

契約を異常に急がせる、大幅な値引きをアピールしてくる、不安を煽るような言動が多い、見積書の内容が「一式」ばかりで不明瞭

ほとんどのリノベーション業者は誠実ですが、残念ながら中には不誠実な対応をしたり、利益を優先するあまり施主のためにならない提案をしたりする業者も存在します。大切な住まいと資産を任せる以上、トラブルに巻き込まれるリスクは最大限に避けたいものです。ここでは、契約を避けるべき要注意な業者の特徴を具体的に解説します。これらのサインを見逃さないようにしましょう。

契約を異常に急がせる

顧客にじっくりと考える時間を与えず、決断を急がせるのは悪質な業者の典型的な手口です。彼らは、他社と比較されると都合が悪い、あるいは冷静に判断されると契約してもらえないと考えている可能性があります。

  • 具体的なセールストーク:
    • 「このキャンペーン価格は今日までです!」
    • 「今決めていただければ、特別に〇〇万円値引きします」
    • 「人気の部材なので、今押さえないと無くなってしまいますよ」
  • なぜ危険なのか: リノベーションは、数百万から数千万円にもなる大きな買い物です。間取り、デザイン、仕様、予算など、検討すべきことは山ほどあります。十分な比較検討の時間も与えずに契約を迫る業者は、顧客の利益よりも自社の都合を優先している証拠です。焦って契約してしまうと、後で「もっとこうすれば良かった」と後悔したり、契約内容に不備があったりするリスクが高まります。信頼できる業者であれば、顧客が納得するまで待ってくれるはずです。

大幅な値引きをアピールしてくる

「今なら大幅値引き!」という甘い言葉に惹かれるかもしれませんが、これにも注意が必要です。過度な値引きには、必ず裏があります。

  • 値引きのカラクリ:
    • 最初から値引き分を上乗せした見積もり: 最初に見せる見積もり価格を不当に高く設定しておき、そこから大幅に値引きすることで、あたかもお得であるかのように見せかける手口です。実際には、適正価格か、それ以上の金額を支払っている可能性があります。
    • 品質や仕様のグレードダウン: 値引きした分、見えない部分で手抜き工事をしたり、グレードの低い建材や設備に差し替えたりして、利益を確保しようとします。
  • 適切な対応: もちろん、交渉の過程で多少の価格調整が行われることはあります。しかし、理由もなく「50万円値引きします」といった大幅な値引きを提示してくる業者は、そもそも最初の見積もりの信憑性が低いと考えましょう。適正な価格で、質の高い工事を提供してくれる誠実な業者を選ぶことが重要です。

不安を煽るような言動が多い

特に訪問販売などで見られる手口ですが、専門知識のない顧客の不安を過度に煽り、不要な工事まで契約させようとすることがあります。

  • 典型的な煽り文句:
    • 「このままでは家が倒壊しますよ。今すぐ耐震補強しないと危険です」
    • 「壁の中にカビが大量発生しています。健康被害が出ますよ」
    • 「屋根がひどい状態で、次の台風で雨漏りします」
  • 見極めのポイント: もちろん、本当に建物の状態が悪く、早急な対応が必要な場合もあります。しかし、その診断に客観的な根拠が示されているかが重要です。信頼できる業者であれば、写真や専門的な調査データ(耐震診断の結果など)を提示し、なぜその工事が必要なのかを冷静かつ論理的に説明してくれます。根拠も示さずにただただ恐怖心を煽るような言動は、悪徳業者のサインと疑うべきです。

見積書の内容が「一式」ばかりで不明瞭

前項でも触れましたが、見積書の内容は業者の誠実さを測る上で非常に重要な指標です。詳細な内訳がなく、「〇〇工事一式」という表記ばかりの見積書は、非常に危険です。

  • 「一式」表記のリスク:
    • 工事内容が不明確: 「内装工事一式」と書かれていても、壁紙の張り替えだけなのか、床材の交換や下地補修まで含まれているのかが分かりません。
    • 追加請求の温床: 契約後に「その作業は一式の範囲外です」と言われ、次々と追加料金を請求されるトラブルの原因になります。
    • 他社との比較ができない: 内訳が分からなければ、どの会社の見積もりが本当にコストパフォーマンスに優れているのかを正しく比較できません。
  • あるべき姿: 優良な業者の見積書は、「項目」「仕様(メーカー・品番)」「数量(㎡、m、個など)」「単価」「金額」が詳細に記載されています。 このような透明性の高い見積書を提出できない、あるいは詳細な内訳の提出を求めても応じない業者は、何かを隠している可能性が高いと判断し、避けるのが賢明です。

これらの特徴に一つでも当てはまる業者とは、安易に契約を進めるべきではありません。大切な住まいづくりを任せるパートナーとしてふさわしいか、冷静な目で見極めることが、リノベーションを成功に導くための鉄則です。

【2024年最新】おすすめの人気リノベーション会社10選

ここでは、豊富な実績と高いデザイン性で人気を集めるリノベーション会社を10社厳選してご紹介します。各社それぞれに強みや特徴があるため、自分の理想や条件に合う会社を見つけるための参考にしてください。なお、サービス内容や対応エリアは変更される可能性があるため、詳細は各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。

会社名 ワンストップ デザインの強み 特徴 主な対応エリア
① リノベる。 多様なテイストに対応 業界最大手、全国展開、テクノロジー活用、セミナー多数 全国主要都市
② ひかリノベ ナチュラル、シンプルモダン 物件探しに強み、定額制プランあり、提携ローン 関東、関西、東海、九州
③ Cuestudio オーダーメイド、素材感 設計士とつくるデザイン、年間30棟限定 関東(東京、神奈川、埼玉、千葉)
④ nuリノベーション 多様なテイストに対応 業界トップクラスの実績、オーダーメイド、セミナー多数 関東(東京、神奈川、埼玉、千葉)
⑤ LOHAS studio 自然素材、パッシブデザイン デザインコンテスト受賞多数、自然素材へのこだわり 関東(東京、埼玉、千葉、神奈川)、関西
⑥ LogRenove オーダーメイド、上質 各分野のプロによるチーム制、コンサルティング力 関東(東京、神奈川、埼玉、千葉)
⑦ SHUKEN Re デザイン×施工力 創業以来の実績、自社施工、不動産部門あり 関東(千葉、東京、神奈川、埼玉、茨城)
⑧ 住友不動産「新築そっくりさん」 機能性、安心感 大手ハウスメーカー、完全定価制、耐震補強 全国
⑨ リノコ △ (部分リフォーム中心) シンプル、機能的 ネット完結型、定額・コミコミ価格、部分リフォームに強い 全国
⑩ ハコリノベ ナチュラル、ヴィンテージ デザイン性の高さ、物件探しからのサポート 関西(大阪、兵庫、京都、奈良)、関東(東京、神奈川)

① リノベる。

「リノベる。」は、ワンストップリノベーション業界のリーディングカンパニーであり、累計6,000戸以上の実績を誇ります。全国各地にショールームを展開しており、地方在住者でも相談しやすいのが魅力です。独自のアプリで打ち合わせ履歴や進捗状況をいつでも確認できるなど、テクノロジーを活用したスムーズな家づくりをサポートしています。豊富な実績から、あらゆるテイストのデザインに対応可能です。
(参照:リノベる。公式サイト)

② ひかリノベ

「ひかリノベ」は、物件探しからリノベーション、インテリア提案までをワンストップで提供するサービスです。特に物件探しに強みを持ち、リノベーションに適した優良な中古物件の提案に定評があります。内装デザインは、シンプルで洗練されたスタイルから、温かみのあるナチュラルテイストまで幅広く対応。分かりやすい定額制プランも用意されており、予算計画が立てやすい点も支持されています。
(参照:ひかリノベ公式サイト)

③ Cuestudio(クエタディオ)

「Cuestudio」は、設計事務所から始まったリノベーション会社で、設計士と直接対話しながら進めるオーダーメイドの家づくりが特徴です。年間30棟限定とすることで、一邸一邸にじっくりと向き合い、高いデザイン性を実現しています。素材の質感やディテールにまでこだわった、上質で個性的な空間を求める方におすすめです。
(参照:Cuestudio公式サイト)

④ nuリノベーション

「nuリノベーション(エヌユー リノベーション)」は、年間800件以上の施工実績を持つ、ワンストップリノベーションの専門会社です。「まるで、自分の内側から வெளி(あらわ)れたような空間を。」をコンセプトに、施主一人ひとりのライフスタイルや価値観を丁寧にヒアリングし、それを空間に反映させることを得意としています。デザインの引き出しが豊富で、自由度の高いオーダーメイドのリノベーションが可能です。
(参照:nuリノベーション公式サイト)

⑤ LOHAS studio(ロハススタジオ)

「LOHAS studio」は、無垢材や漆喰といった自然素材をふんだんに使用した、健康で快適な住まいづくりを提案しています。デザインコンテストでの受賞歴も多数あり、そのデザイン性の高さは折り紙付きです。特に、自然の光や風を最大限に活かす「パッシブデザイン」を得意とし、デザイン性だけでなく、心地よさと省エネ性能も両立させたリノベーションが魅力です。
(参照:LOHAS studio公式サイト)

⑥ LogRenove(ログリノベ)

「LogRenove」は、不動産のプロ、設計のプロ、施工のプロがチームを組んで、資産価値の高い住まいづくりをサポートするワンストップリノベーションサービスです。丁寧なコンサルティングを通じて、施主の潜在的なニーズまで引き出し、最適なプランを提案する力に定評があります。上質で洗練されたデザインを得意としています。
(参照:LogRenove公式サイト)

⑦ SHUKEN Re(シューケン アールイー)

千葉県市川市に本社を構える「SHUKEN Re」は、1998年の創業以来、地域に根ざした家づくりを行ってきた会社です。設計だけでなく、熟練の職人による自社施工体制を整えているのが大きな強みで、デザイン性と施工品質の両方を高いレベルで実現しています。不動産部門も擁しており、物件探しからのサポートも可能です。
(参照:SHUKEN Re公式サイト)

⑧ 住友不動産「新築そっくりさん」

大手ハウスメーカーである住友不動産が手掛けるリノベーションサービスです。最大の特長は、工事開始前に最終的な価格が確定する「完全定価制」。解体後に予期せぬ問題が見つかっても追加費用が発生しないため、安心して任せることができます。特に一戸建てのまるごとリノベーションを得意とし、耐震補強や断熱改修といった性能向上リノベーションに強みがあります。
(参照:住友不動産「新築そっくりさん」公式サイト)

⑨ リノコ

「リノコ」は、インターネットを窓口としたリフォーム・リノベーションサービスです。キッチンや浴室の交換といった部分的なリフォームから、内装の一新まで幅広く対応。商品代+工事費+諸経費がすべて含まれた「コミコミ価格」を提示しており、料金体系が非常に明快です。全国の加盟施工店と連携しており、広範囲でサービスを提供しています。
(参照:リノコ公式サイト)

⑩ ハコリノベ

「ハコリノベ」は、関西と関東を拠点とするリノベーション会社で、特にそのデザイン性の高さで人気を集めています。「中古を買って+リノベーション」の専門店として、物件探しから資金計画、設計・施工までをトータルでサポート。カフェのような居心地の良い空間や、インダストリアル、ヴィンテージといったテイストを得意としています。
(参照:ハコリノベ公式サイト)

リノベーションに関するよくある質問

リノベーションに関するよくある質問

リノベーションを検討する中で、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式で解説します。

中古マンション購入とリノベーションを同時に進めるメリットは?

中古マンションの購入とリノベーションをセットで進める「ワンストップリノベーション」には、多くのメリットがあります。

  • 住宅ローンを一本化できる: 物件購入費用とリノベーション費用をまとめて、金利の低い住宅ローンで借り入れできる「一体型ローン」が利用しやすくなります。別々にローンを組む(物件は住宅ローン、リノベーションは金利の高いリフォームローン)よりも、月々の返済負担や手数料を抑えることができます。
  • 入居までの期間が短縮できる: 物件探し、ローン審査、設計、工事といった一連のプロセスを並行して効率的に進めることができるため、別々に進めるよりもスムーズで、結果的に入居までのトータル期間が短くなります。
  • 総予算で最適な選択ができる: 「物件価格+リノベーション費用」の総額で資金計画を立てられるため、バランスの取れた選択が可能です。例えば、少し価格の高い理想的な立地の物件を選び、リノベーション費用を抑える、あるいは、割安な物件を見つけて、その分リノベーションに費用をかける、といった柔軟な判断がしやすくなります。
  • リノベーションに適した物件を見つけやすい: リノベーション会社の担当者がプロの視点で物件をチェックするため、希望の間取りが実現できるか、構造上の問題はないかなど、購入前に確認できます。「買ったはいいが、希望のリノベーションができなかった」という最悪の事態を避けられます。

リノベーションで住宅ローンは利用できますか?

はい、利用できます。リノベーション費用を借り入れるローンには、主に「リフォームローン」と「住宅ローン」の2種類がありますが、条件が許せば金利の低い住宅ローンを利用するのが断然お得です。

  • リフォームローン: 担保が不要な場合が多く、審査も比較的早いですが、金利が高く(年2〜5%程度)、借入期間も短い(10〜15年程度)のが一般的です。主に、すでに所有している物件のリノベーション費用のみを借り入れる場合に利用されます。
  • 住宅ローン: 住宅の購入を目的としたローンで、金利が非常に低く(変動金利なら1%未満も)、借入期間も最長35年と長いのが特徴です。中古物件の購入と同時にリノベーションを行う場合、その費用を物件価格に上乗せして住宅ローンとして借り入れる「一体型ローン」や「リフォームパック型ローン」を取り扱う金融機関が増えています。
  • どちらを選ぶべきか: 中古物件購入とリノベーションをセットで行うなら、一体型住宅ローンの利用を第一に検討すべきです。ただし、金融機関によって融資の条件や審査基準が異なるため、リノベーション会社や金融機関によく相談することが重要です。ワンストップリノベーション会社は、こうしたローン手続きのノウハウも豊富に持っています。

相談から完成までの期間はどのくらいですか?

リノベーションにかかる期間は、プロジェクトの規模や内容、物件探しの有無によって大きく異なります。一般的な目安は以下の通りです。

  • 物件探しから始める場合: 約8ヶ月〜1年程度
    • 情報収集・会社選び (1〜2ヶ月): 業者を探し、初回相談を行います。
    • 物件探し・プランニング (2〜4ヶ月): 物件を内見し、プランと見積もりを固めます。
    • ローン審査・契約 (1ヶ月): ローンの本審査と売買契約、工事請負契約を締結します。
    • 設計詳細打ち合わせ (1〜2ヶ月): 壁紙や床材、設備などの細かい仕様を決定します。
    • 工事期間 (3〜4ヶ月): 解体から始まり、内装・設備工事を行います。
    • 完成・引き渡し
  • 物件がすでに決まっている場合: 約4ヶ月〜7ヶ月程度
    上記の流れから「物件探し」の期間がなくなるため、その分短縮されます。

これはあくまで目安であり、特に設計の打ち合わせに時間をかければ、その分期間は長くなります。 逆に、シンプルな工事であれば短縮も可能です。工事が始まってからの仕様変更は、工期の遅れや追加費用の原因となるため、設計段階でじっくりと時間をかけ、納得のいくまで打ち合わせを重ねることが、結果的にスムーズな進行に繋がります。

まとめ:信頼できるパートナーを見つけて理想の住まいを実現しよう

リノベーションは、単に古いものを新しくするだけでなく、自分たちのライフスタイルや価値観を反映させた、世界に一つだけの住まいを創り上げる創造的なプロジェクトです。その成功の鍵は、何よりも信頼できるリノベーション会社というパートナーを見つけられるかどうかにかかっています。

この記事では、失敗しないリノベーション業者の選び方について、多角的な視点から詳しく解説してきました。

  • リノベーションとリフォームの違いを理解し、自分たちの目的を明確にすること。
  • 「専門会社」「設計事務所」「工務店」「ハウスメーカー」といった業者の種類と特徴を知り、自分に合った選択肢を見極めること。
  • 業者探しを始める前に、理想のイメージと予算を固めるという重要な準備を怠らないこと。
  • デザイン、実績、ワンストップ対応、見積もりの明確さ、担当者との相性など、8つの具体的な比較ポイントで業者を評価すること。
  • 情報収集から契約までのステップを把握し、計画的に進めること。
  • 見積もりの安さだけでなく、その内訳や追加料金の条件を精査すること。
  • 契約を急がせたり、不安を煽ったりする要注意な業者を避けること。

これらのポイントを押さえて、複数の会社と実際に会い、話を聞いてみることが非常に重要です。ウェブサイトやカタログだけでは分からない、会社の雰囲気や担当者の人柄、提案の質などを肌で感じることができます。

リノベーションは決して安い買い物ではありませんし、多くの時間と労力がかかります。しかし、信頼できるパートナーと二人三脚で創り上げた住まいは、これからの人生を豊かにしてくれるかけがえのない資産となるはずです。

ぜひこの記事を参考に、後悔のない業者選びを行い、あなただけの理想の住まいを実現してください。